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非常勤教員はなぜ増加しているのでしょうか。

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    色々な理由があり、一言で「これ」と説明することは難しいですね。 例えば・・・ ・定数の問題と教科の問題 学校は、児童生徒○名に対して教員○名、という定数が定められています。大規模な学校なら特に問題ないのですが、少子化・過疎化の影響で小規模の学校が増えてきています。 そうすると特に中高の場合、教科の問題が起こるわけです。例えば音楽や美術などのように週の時間数が少ない教科で、一学年一クラスなんていう中学ですと担当授業が週に6時間(1クラス週2時間×3学年)程度しかないということもあります。 ここに正規の人を配置することはできない。できなくはないが、当然時間数の多い教科(国・英など)が優先されます。その場合、不足した教科の担当を時間講師で対応するということは当然あります。 ・退職動向の変化 現在、年金の65歳支給に向けて、公務員の場合「再任用」制度が取られています。これは60歳で定年後、本人が希望すれば63歳くらいまで(年金支給開始まで)働くことを保証する制度です。 ところが「働き方」は本人が希望できます。 ・正規と同じ程度 ・時間講師として どれを選ぶかは本人次第です。もちろん60歳で退職して、別の事をやる人もいます。そうすると毎年その動向に合わせて不足分を補う採用をしなければならないわけですが、これはそう簡単ではない。 小学校はまだしも、中高の場合教科がありますから、退職動向と採用動向にどうしてもミスマッチが生まれるのです。 ・大量採用による産育休の大量発生 現在、団塊世代の大量退職に伴い、若手(20代~30代前半)の教員数が増えています(すごい自治体だと全体の半数をこの年代が占めている)。 当然ですが、結婚・妊娠・出産ラッシュが起こります。特に小学校は女性教員が多いですから。そうなると産育休に入る人が増えます。現在、育休は3年間取れますし、その間に次の子供を出産した場合、さらに育休を延長することも可能です。 *私の知っている事例では育休を8年間取った人がいる。さすがに8年経つと誰も知らないから、職員室では「幻の○○先生」と呼ばれていたらしい。 その先生は別に身分を失うわけではありませんから、正規の定数に入っています。しかし現実には休職している。そうすると、その間の対応は当然非常勤が採用されることになります。 これ以外にも理由はありますが、 ・少子化 ・年金支給時期の先延ばし ・団塊世代の大量退職 といった、世間でも問題となっていることが教育界にも影響しているということです。

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