解決済み
半導体や自動車メーカー以外の、いわば電気系でない業界の生産技術職は激務なのですか? 私は19年卒業予定の電気系の学生なのですが、就職担当の教授のガイダンスで、「研究開発は花形だが結果が出なければ歳をとってから工場に左遷される」「製造管理や設備維持職は数字で結果が出やすいので出世しやすい」「半導体や自動車メーカーが人気だが、化学や工作機械のメーカーは機電系の人間が不足しているためそういったところに行くのもあり」といった話がありました。 私は別段自動車や半導体に強い興味を持っているわけではないので、化学や工作機械のメーカーに就職するのもいいかな、と思うのですが、ネットで調べると「化学系の生産技術職は動き回らなければならない休日出勤当たり前の激務の仕事(ただし出世は早い)」というような投稿が散見されます。 自分は体力がないのでそういった仕事はできれば避けたいのですが… 実際のところ電気系でない業界の生産技術職は激務なんですか?あと出世しやすいんですか?
2,578閲覧
1人がこの質問に共感しました
電気系の学生であれば、『完成車メーカー』『電装系Tier1サプライヤー』 『電子部品メーカー』『制御機器メーカー』がお勧めですよ! 私は、メーカーでバイヤー(購買職)をしていますが、 『完成車メーカー』⇒『セメント・非鉄金属メーカー』 ⇒『制御機器・電子部品メーカー(現職)』と経験して、 ダントツで労働環境が悪かったのは、化学メーカーと同じ プラント系に属する『セメント・非鉄金属メーカー』ですね。 3社の職務内容・労働環境を纏めると ①完成車メーカー・購買職 職務内容:新規量産部品の契約業務、量産工程立上げ業務、 サプライヤーの原価構成(材料費、マンチャージ、 マシンチャージ、管理費)や物流費用などを分析し、 設計変更(VE)、工程変更(生産性改善)、 引取物流など物流費の見直し(SCM改善)など を行なう開発購買業務など、コストエンジニア的な職務内容。 労働環境:コアタイム無しのスーパーフレックスタイム勤務で、 出勤、退社の時間は自由が利くし、有休休暇も取得しやすいですね。 毎月の残業時間も20~30時間程度で、殆どサービス残業は ありませんし、休日出勤をしたこともありません。 就業時の服装も、ビジネスカジュアルでオッケーです。 また、基本的に役職は役割分担と言う考え方なので、 部長、マネージャー、主任などの役職者を「~さん」と呼びますし、 部下が上司に対して、自由に意見を言いやすい環境で、 上司から、自分自身の考えや意見を問われることが多いです。 関連部署を巻き込みながら、会社の目標・ベクトルに向かって、 自分自身で仕事を進めていく感じです。 ②セメント・非鉄金属メーカー・資材職 職務内容:原料・副資材などの在庫管理と発注、検収などの伝票処理、 生産治具や設備用補修部品の発注、検収などの伝票処理や 納期フォロー、入荷品の荷受け業務(フォークリフトに乗ったり、 天井クレーンを使えます)、修繕工事等の発注、検収などの伝票処理、 納期フォローなどの、事務屋兼工場労働者の様な職務内容。 労働環境:コアタイム有のフレックスタイム勤務の筈が、 殆どフレックスタイムが使えず定時出社で、 休転日以外は24時間フル操業のため、有給休暇も思った様に 取得できません。 毎月の残業時間は月70~80時間に及び、月数回は休日出勤も ありましたし、半分以上残業代が支給されない サービス残業でした。 就業時の服装も、男は会社指定の作業着、女は会社指定の制服です。 また、基本的に役職は、指揮命令系統と言う考え方なので、 「部長」「課長」「係長」等の役職者は、「~課長」と役職付で 呼びますし、上意下達が基本なので、部下が上司に対して 意見をいう事は、自殺行為(処遇が悪くなります)ですし、 自分の考えや意見を殺すことが求められますので、 上からの命令に従って、黙々と作業をこなしていく感じです。 ③制御機器・電子部品メーカー・購買職 職務内容:新規量産部品の契約業務、量産立上げ業務、 サプライヤーの原価構成(材料費、マンチャージ、 マシンチャージ、管理費)や物流費用などを分析し、 設計変更(VE)、工程変更(生産性改善)など を行なう開発購買業務など、コストエンジニア的な職務内容。 労働環境:コアタイム有りのフレックスタイム勤務で、 出勤、退社の時間は比較的自由が利きやすく、有休休暇も取得しやすいですね。 毎月の残業時間も30時間程度で、月10~20時間程度のサービス残業と 稀に休日出勤がある程度です。 就業時の服装は、ビジネスカジュアルでオッケーです。 また、基本的に役職は役割分担と言う考え方なので、 部長、課長、主事などの役職者を「~さん」と呼びますし、 部下が上司に対して、自由に意見を言いやすい環境で、 上司から、自分自身の考えや意見を問われることが多いです。 関連部署を巻き込みながら、会社の目標・ベクトルに向かって、 自分自身で仕事を進めていく感じです。 3社の業務レベルを比較すると ①完成車メーカー 設計開発:基本的に、試験データーを取り溜めており、 設計段階から、CAE(シミュレーション)をフル活用し、 ある程度の性能・能力をシミュレーションした上で、 製品設計を行ないます。 また、メーカーの中で一番厳しい法規に適合させるために 3~4年間の期間を費やして、設計開発、適合試験を行ない 新製品をリリースします。 品質管理:基本的に、全ての品質管理が、製造工程自体の 品質を確保している(製造工程上、不良品を発生させない 工程設計を行う)上、最終検査は基本的に自動検査で、 絶対顧客へ不良品は出さないし、作業手順書やQC工程表を 整備し、定期的な見直し・改善を行ない、 全ての基準が定量化されています。 生産技術:サイクルタイムを短縮しつつ、工程を自動化して 作業者を削減し、製品品質を安定させて、コストを抑える 工程設計を行う仕事です。 完成車メーカーでは、高度な技能が不要な単純作業は 全て設備で自動化されていますし、同じラインに複数の機種、 複数の車種をコンベアで流して、混流生産を行なっています。 また、設備の予防保全(故障の予兆をデータ収集します)や 予備品(設備の補修パーツ)の管理を行なっており、 休転日に設備のメンテナンスを行うため、天変地異などで サプライヤーからの部品供給が滞りでもしない限り、 操業停止することはありません。 ②セメント・非鉄金属メーカー 研究開発:基本的に、新製品の開発などを行なう業務はありません。 何十年も同じ製品を製造し続ける会社です。 日々発生する、顧客からのクレーム、不良品発生などの 原因を究明し、対策を考える業務をしています。 品質管理:各生産部門が担いますが、基本的に熟練作業者の 経験と勘によって、定性的に管理されています。 形式上、作業手順書やQC工程表などを作成しますが、 作業手順書が現場に掲示されることも無ければ、 現場の作業者は作業手順書を守らないし、製造工程も QC工程表と一致しなかったりすることがごく当たり前です。 4M(人、材料、装置、工程)管理が出来ていないので、 作業者が変わると製品品質が変わりますし、 頻繁に不良品を発生させては、顧客からクレームを受けたり、 原因が分からず右往左往します。 生産技術:基本的に、老朽化した設備の更新(既設の設備の 後継機種を導入するだけの業務)や、設備の修繕が仕事です。 製造工程を変更して、品質トラブルや操業停止トラブルを 起こすと、会社に大損害を与えるため、非常に保守的で 生産工程の自動化・省人化は全く進みません。 一応、数年毎に一度、全ラインを停止する定修を行ない、 大きな設備の補修を行いますが、予防保全や予備品管理は 行なっていないため、突発で設備が壊れる度に、 操業が停止し、設備の修繕に追われます。 土日でも夜中でも設備が壊れたら、出勤する羽目になります。 ③制御機器・電子部品メーカー 設計開発:常に性能・コスト・コンパクト化で競争が 激しい業界で生き残るために、トライ&エラーを 繰り返します。 CAE(シミュレーション)が発達していないので、 設計し、試作品を作り、試験をして、改良設計し、 試作品を作り直して、試験をしての繰り返しながら 製品設計を行ないます。 一応、電機業界にも法規があるため、法規に適合させる ために、数ヶ月~1年程度の期間を費やして、 設計開発、適合試験を行ない、新製品をリリースします。 品質管理:作業手順書やQC工程表を整備し、 定期的な見直し・改善を行ないながら、 品質を安定化させる仕事です。 作業手順書の掲示、作業手順へのポカミスの 織り込みなど、製造業の基本となる事は出来ていますが、 工程の自動化も道半ばで、検査基準も定性的なものが 残っており、検査は作業者に頼っている部分が多いです。 生産技術:サイクルタイムを短縮しつつ、工程を自動化して 作業者を削減し、製品品質を安定させて、コストを抑える 工程設計を行う仕事です。 しかし、生産ロットが少なく、自動化出来るほどの 生産量が確保できない場合が多いため、 工程は半分以上は、作業者に依存しています。 そのため、作業者の工数を削減しつつ、 ポカミスを防ぐ工程設計を行う仕事がメインになります。 中々、混流生産という考え方は進んでおらず、 機種毎に製造するセル生産と言う考え方が 導入されています。 製造設備は定期的に整備されていますので、 天変地異などでサプライヤーからの部品供給が滞りでも しない限り、操業停止することはありません。 長文となってしまい、申し訳ありませんが、 同じメーカーの同じ職種でも、業界によって、 労働環境や職務内容、仕事のレベルが異なります。 電気系で就職されるなら、完成車メーカー・設計開発職、 完成車メーカー・生産技術職、 電装部品系Tier1サプライヤー・設計開発職、 制御機器メーカー・設計開発職、 電子部品メーカー・設計開発職辺りがお勧めです。 (電機メーカー、家電メーカーは、制御機器メーカーや 電子部品メーカーからパーツを購入して組み立てれば、 他のアジア諸国の新興メーカーでも簡単に製品が 造れてしまいますので、価格競争が激しく、 余りお勧めしません。) プラント系メーカー(化学、セメント、非鉄金属)の 生産技術職は、不人気業界なので就職し易いですが、 労働環境が劣悪で、仕事の質が低すぎるため、 何の専門知識やスキルが身に付かないので、 一度プラント系メーカーにハマると、 ブラックな環境から抜け出せなくなる可能性が 高い(完成車メーカー、電装部品系Tier1サプライヤー、 制御機器メーカー、電子部品メーカーなど優良メーカーから 採用して貰えず、採用して貰えても、プラント系メーカーに 振り回される、ブラント系設備メーカー位しか転職先が ありません・・・)ので、絶対に止めた方が良いです。 可能であれば、完成車メーカーや電装部品系Tier1サプライヤーに 行かれると、労働環境も良く、仕事の質も高いため、 自分自身の専門性やスキルも高められますので、 お勧めです。
< 質問に関する求人 >
生産技術(東京都)この条件の求人をもっと見る
求人の検索結果を見る
< いつもと違うしごとも見てみませんか? >
覆面調査に関する求人(東京都)この条件の求人をもっと見る