地方の消防の現役救命士です。 救急救命士は,消防士の中の資格の一つです。 救命士合格と共に,消防士の採用試験に合格しなくてはいけません。 簡単な流れを書きますが,各市町村によって若干異なりますので,参考程度にしてください。 まず,救命士課程のある大学を卒業します。 卒業もしくは卒業見込みで,救命士国家試験が受験可能です。 国家試験は3月下旬頃です(年一回しかありません) 消防士は地方公務員ですので,平行して,地方公務員試験を受験します。 地方公務員試験は,各市町村によって受験日が異なりますが,夏~秋の終わりごろにかけてあると思います。 入りたい消防署がある市役所(町役場・村役場)に募集があるかどうか確かめて下さい。 救命士国家試験に合格&地方公務員試験に合格し,消防士になると, 4月から初任教育の為に,消防学校に入校します。学校と言っても研修教育だと思ってください 期間は半年ほどです(全寮制で基本的に週末以外は施設の外に出れません) 初任教育終了後,救命士の資格を持っていると,病院研修を行います。 期間は各地域によって様々です。2ヶ月のところもあれば,半年ほど行なうところもあるみたいです。 病院研修が終了すると,晴れて救命士として救急車での活動が始まります。 大きな消防本部ですと,救急や消防がある程度専属で別れていますが, 地方の消防ですと,救急・消防・救助・予防などの業務が兼務で行なわれているところが多いです 救命士でも火災現場で消火活動,救助現場でレスキューを行なうこともありますし,予防業務といって建物の立ち入り検査なども行ないます。 長い道のりですが,頑張ってください ちなみに, 現在の救命士の有資格者は全国で3万人を超えていますが,実際に消防署で働いているのはそのうちの半分くらいです。 大学で救命士の国家試験受験資格を得る方法以外に,救命士の専門学校でも受験資格を得ることが出来ますし, 消防に就職してから,消防の救命士研修所に行って受験資格を得ることも可能です。 受験者数の半分以上は消防の研修所からの受験者です。 【救急救命士の国家試験の試験について】 ・試験問題数は200問(午前127問,午後73問) ・試験内容は救急救命士標準テキストに準じています(解剖生理学,救急医学概論,社会保障,病態生理学などです) ・回答方法は,マークシート記入式。 ・5拓式の問題です。 ・中には複拓式(1問の中に答えが2つある)もあります。 ・200問の内,30問位は必須問題があって,80%以上の解答が出来ないと,そのほかの問題がどんなに出来ても合格できない爆弾問題が隠れています。 ・試験時間は午前と午後をあわせて約5時間です ・試験会場は全国で5箇所ほど ・年一回の実施です(3月末) ・今年3月の救命士国家試験の合格率は約80%でした 【地方公務員試験(消防採用試験)について】 ・一般的に各市町村,若しくは県単位でおこなわれます ・消防士については,地方公務員試験のほかに,論文・面接・体力試験があります ・体力試験の内容は,各市町村よって若干の違いはあります。 一般的には腕立て伏せ,腹筋,懸垂,スクワット,持久走,握力測定,背筋測定などです。 ある程度の最低基準はありますが,募集人数がありますので,受験者にたくさん体力試験の成績が良い人がいると, 最低基準を満たしたからといって,合格できない場合もあります。 ですから何回できたから,何分で走ったから合格っていう明確な基準はありません。 ・採用倍率は、5~30倍程度です。(自分のときは10倍でした。3名募集に30名の受験者)
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