神職になること目指しているものです。 私は女性であり、社家でもない一般家庭であるので神職になることはとても難しいとよく…

Question

神職になること目指しているものです。
私は女性であり、社家でもない一般家庭であるので神職になることはとても難しいとよく理解しています。それでも後悔しないように神職の資格を取ることのできる大学に来年から行きます。
少しでも神職になれるように努力をしたいです。そこで、私の行く大学に雅楽部があります。この部活に入って雅楽を習うことはプラスになりますか？
また、神職になるために習ってプラスになるものはありますか？

少しでも努力をしたいです。それでも駄目だったら諦めます。努力をしないで後悔は絶対にしたくないです。
よろしくお願いします。

Answer 1

宮司をしているものです。まずは進路がきまりおめでとうございます。
神職課程さえ履修すれば資格は取れますが、ぜひ奉職をあきらめないでください。

ご心配の通り、女子神職は採用が少ないのが現状です。うちも女子神職を1人雇っていますが、雇ってみて気が付いたことは、潔斎や着装を男女別にしなくてはならないこと。そして出産や育児の期間は融通を付けなくてはいけないこと。これらの課題をクリアできるのは、よほどの規模で余裕のある神社か家族経営で宮司や奥さんの理解がある神社に限られてしまいます。
社家の娘なら神社の手伝い程度で終わらせることも可能なのでしょうが、雇用となると必然的に門は狭くなってしまいます。
全国には資格があっても巫女として奉職している子も多いです。

でも、入学すればわかりますが女子も結構多いので安心してください。

神主の一番必要な能力は、「人づきあい」です。仕事ができても勉強ができても、不特定多数の氏子の人に嫌われるようでは話になりません。上下関係の厳しい神職の間をうまく渡り歩く能力こそが神社界を生きる上で最も大切な力だと思います。
ぜひ、大学4年間でそこを学んできてください。

神職はいろんな知識や技能が必要です。日本の文化や歴史はもちろん、外国語や芸術もできて損はありません。各県の青年会では野球やサッカーの行事もあったりします。大学の部活は何に入っても結構だと思います。

たとえば、流鏑馬をする神社は弓道部出身者が欲しいし、外国人観光客の多い神社では外国語が話せた方がいいし、実際に舞楽ができるから奉職が決まったという同級生もいます。東京にも伊勢にも神主らしい雅楽部や祭式研究部があって、その卒業生ネットワークが強いのも事実です。
関係ないですが、うちの家内は看護師だったので、神社に来ると血圧を測るサービス（？）で高齢者に喜ばれています。

どの部に所属してそれが今後どう生きるかは神様次第。どう生かすかはあなた次第です。でも、ひとつだけ助言するならば他学部より神道学部の友達を多く作った方が将来の役に立つのは事実です。うまく跡取りの彼氏を見つけて神社に嫁に行くという手もありますし。

私も一般家庭の出身で社家ではありません。専攻科で1年勉強しただけで現場に立ちました。日本文化や歴史は好きでしたが、大学4年間は飲み屋やパチンコ店でバイト三昧でした。でもそこで知り合ったやくざや一流企業の社長などと飲み歩いた学生時代の経験は、今、人づきあいという面ではとても役に立っています。そのおかげで本来ならばありえない宮司職に就けたんだろうと思っています。

無理して努力する必要はありません。自分のできる範囲で世の中を学び、神主として正しい日本文化を次世代に伝える人材になって頂きたいと思います。