和裁だけで食べて行くことは難しいですか？

Question

和裁だけで食べて行くことは難しいですか？和裁学校の見学に行ったのですが、学校の方の説明では
「卒業しても仕事は斡旋します」
「月15～30万円ぐらいの収入でしょう」
ということでした。

知恵袋やネット検索では、和裁は仕事があまりないということでした。

実際どうなのでしょうか？
ご存知の方、和裁士の方、お願いいたします。

Answer 1

どんな仕事でもそうですが、体が丈夫なのが大前提です。
一生入院もせず、怪我もせず、目も悪くならず、手が震える事もなくぽっくり死ねる自信があるのであればきっと、和裁だけで「食べていくだけ」なら一人で生きていけると思います。

女性が結婚して、子育てしながら家でできる仕事としては良い仕事だと思います。
時間の融通も利くので、外に勤めに出るよりは家事と子育ての両立がしやすいと思います。

でも、孤独です。
誰かと話をしながら仕事をするわけでもなく、ただ黙々と着物と向き合う仕事なので精神的なストレスを感じる人も多いようです。

年間を通して、和裁の仕事が絶えることはありませんが、夏場はやはり仕事が減ります。
浴衣や単衣の（夏）着物は振袖や留袖（冬）に比べ仕立て代が安いので、同じ数を仕立てても夏場は収入が減る傾向にあります。
仕立てに3日かかろうが1週間かかろうが、出来上がったものに対して報酬が支払われるので、良く言えば「やりがいがある」悪く言えば「わりにあわない」仕事です。
時給で給料が支払われる仕事がどんなに楽か実感します。

学校にもよるとは思いますが、月給10万～15万だと1週間で着物3枚ぐらい、それ以上となると寝る間も惜しんで頑張るか、相当腕のある和裁師になれれば可能だと思います。

間口が広い分、誰でもやろうと思えば出来る仕事なので「縫うだけ」では、先細りする着物業界と一緒に先細りしていく仕事だと思います。

入学する前は、当たり前ですが学校は良い面しか見学者には見せません。

実際、私が行ってる和裁所では国家試験1級も職業和裁師1級も合格している卒業生が、和裁をやめてパン屋でアルバイトしていたり派遣で事務員をしていたりします。
はために見れば、5年も頑張ったのにもったいないと思いますが、それだけ現実は収入面や精神面で厳しい仕事だといえるでしょう。

Answer 2

和裁士さんの回答にあるように、和裁の需要はあると思います。
和裁に限ったことではないですが、手に職をつけて独立して生活するには、人としての信用と代金を頂けるだけの技術がなければいけませんよね。
業者に自分の作品を見せて売り込んだり、知人の紹介を頼りに個人の仕事をコツコツためたり、ある程度「下積み」のような期間があると思うんです。
信用と腕が認められたら、お客さんが新しいお客さんを呼んでくれて生活できるようになります。
それまでは、貯金や他のバイトで食いつなぐことになるでしょう。
学校が仕事を斡旋してくれたとしても、そのお客さんを自分のお得意さまに出来るかどうかは、自分次第。
頑張ってくださいね。＾＾

Answer 3

和裁士です。
学校を卒業して、呉服店から仕事を頂いています。
今まで１０年以上、仕事が途切れたことはありません。

でも、同じ様に学校を卒業しても、食べていける人とそうでない人がいます。
はっきり言って、「腕次第」「頑張り次第」という感じです。
まず、腕が悪いのは説明するまでもありませんが、腕が良くても食べていけない人はいます。
和裁士はフリーという立場が殆どなので、一人になると途端に縫えなくなる人や、
呉服店を回って積極的に営業することが出来ない人などです。

仕事は、ある人にはあるし、ない人にはない、が答えです。
会社に就職するのではないので、やってみないといくら稼げるかなんて誰にも分かりません。

Answer 4

実際に着物をよく着ますので、和服、襦袢は時々作ります。
衣替えの時期等、補修を頼みますと、和服店で「今職人さん
が忙しくて時間がかかる」と良くいわれます。実際注文が
あってから作業にとりかかるため、安定した収入は難しい
と聞きました。また高齢の方が多いとも聞いています。

どこかの和服屋さんから、安定的に仕事がもらえれば
収入はそれなりにあるかと思いますが、それがないと
あまり、生活できるレベルではないと思います。
それは、和裁に限ったことではなく、色々な業種につい
てもいえます。全ては「営業力」のようです。