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業務経歴25年の現役システムエンジニアです。 セキュリティエンジニアという言葉自体つい最近使われるよう になった言葉で、自分はエンジニアとして25年この仕事をして いますが、実際に現場で「自分はセキュリティエンジニアです」 という人に会ったことがありません。 セキュリティ技術と言うもの自体、ネットワークやシステムを 運用管理するうえで必要となるものなので、それらを構築 する際に必要な機能として一緒に構築するものでした。 確かに近年のIＴ環境においてセキュリティ技術の必要性は 高まり、技術も多様化しましたが非常に深く狭い世界なので その専門家として働くには相当の知識と経験が必要とされます。 そもそもセキュリティという言葉自体非常にあいまいで ネットワークシステムに付随する技術的な対策を指す 「ネットワークセキュリティ」やシステムがとりあつかう 情報の伝達や蓄積やそれを扱う人間の行動規範を含め 総合的に保護する「情報セキュリティ」、またシステム全般 の指針であるセキュリティポリシーを構築する「セキュリティ ・マネージメント」など実際の業務は多岐にわたります。 ネットワークセキュリティひとつとってもウイルス対策を指す 「データ保護」やネットワークのフィルタリングを指す 「通信規制」、アクセスする本人確認手段としての「ユーザ認証」 、アクセス権権の制御を行う「特権定義」、情報漏えい対策 の「暗号化」、システムの運用監査を行う「監査」というように 機能別に6階層に分類され、それぞれも非常に奥が深いものです。 それに実際にセキュリティを実施するのであれば、その前にそれ を施行するネットワークやシステムについて十分な知識があるの が最低限必要です。 （そもそもセキュリティと言うもの自体それ単独で機能するもの ではないので） そうでなければ、ネットワークやシステムに最適なセキュリティの 提案なんかとてもじゃないができません。 そもそもわれわれシステムエンジニアもネットワークエンジニアの 方がたも当然ですが自分たちに必要なセキュリティ技術の知識 習得はしています。 （そうしないと仕事にならないので） セキュリティのプロですと言って仕事をするのであればそういった エンジニアなどの知識より圧倒的な専門的知識が不可欠です。 （そうでないとわざわざ専門家として仕事を回したりしません） そこまでの実務に通用する専門的な知識を習得する為には 最低でも10年以上はネットワークやシステムのエンジンニア としての経験と実績を積む必要があると思います。 （そうでないとそのシステムを作ったエンジニア相手にそのシステム に最適なセキュリティ技術の提案なんかできませんよ） そういった下積みがあるのは最低限必要で、なおかつセキュリティに 対する圧倒的な知識を持つ人間が初めて専門家であるセキュリティ エンジニアですと名乗れるんだと思います。 自分も以前銀行のATMシステムの改定で６年近く暗号化や ユーザ認証の構築をしてきましたが、その程度の知識では 恐れ多くて「私はセキュリティのプロです！」なんて言えません。 今、セキュリティエンジニアとしてそのスキルだけで飯を食ってる人たち はこれまで何十年もネットワークエンジニアやシステムエンジニアとして 業務経験を積み、そのなかで特化したセキュリティ技術のスキルを習得 した結果、その専門的なスキルだけで仕事ができるようになったという ことだと思います。 セキュリティは情報漏えいやハッキングなどシステムやネットワーク自体 の存在意義を根幹から脅かす程の被害を与えるリスクを防ぐ為の非常 に重要な技術です。 1年や2年学校で勉強したからと言って「今日からセキュリティエンジニア です」と通用するほど甘い世界ではありません。 それでもあなたが本当にセキュリティエンジニアになりたいのであれば まずどの自分は分野でのセキュリティスキルで勝負するのかを明確に 決めてそれを実現する為に何をしなくてはいけないのか具体的に調べる 必要があると思います。
ハード寄りを望むならネットワーク、ソフト寄りを望むならシステムではないでしょうか？
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