美容師さんに質問です。 後先考えずに応募した私が悪かったのは十分承知の上です。 求人票を拝見し、締切も近かったの…

Question

美容師さんに質問です。

後先考えずに応募した私が悪かったのは十分承知の上です。
求人票を拝見し、締切も近かったので考える時間もなく企業さんに履歴書を送ってしまいました。

そのあと面接練習のときに「どんな覚悟を持ってこの仕事（美容師の見習いですが）を選んだの？」と聞かれ、答えられませんでした。

私は、美容の仕事に興味があるだけで、「とても美容師に憧れている！」という訳ではありません。こんなフワフワとした気持ちでは確実に落ちるし、受かったとしても長くは続かないと思います。

そこで、少しでも美容の世界を知りたいので、現在美容師の方の力を借りたいと思っています。

美容師になる上での覚悟･美容の世界はこんなところだ、見習いから始められた方でしたら、見習い時代はこんな事が大変だったなど、体験談をお聞かせください。よろしくお願いします。

Answer 1

美容師全体の現実に関して答えさせて頂きます。

先ず賃金ですが、日本国内の職業全体においては最低ランクです。

具体的に数字で表しますと、日本人全体の平均年収が410万円。
美容師は263万円となっています。

これは10人以上の規模の店舗を対象にしていますので、乱立している小規模店を合わせれば更に安くなるでしょう。
また、アシスタント時代は180万前後が多いようです。
さらに練習にかかる費用(カットウィッグなど)も自腹です。賃金が安いうえに支出は大変多いと言えます。

また、福利厚生は殆どありません。国民年金、国民健康保険を自腹で全額負担する形です。

将来性がない、とも言われます。
先ず美容師、美容室の数が15年ほどで膨大な数に増えました。

美容師は45万人、美容室は22万件です。人口に対しての比率は北米の6倍てあり、国内の需要の3倍と言われています。
このような過剰供給こそが先に挙げた賃金の安さに繋がっています。
現実として30-40代になっても、300万円程度の美容師は少なくありません。

また、独立して開業をしても、成功する確率は殆どありません。年間2千件の美容室が開店している陰で、年間1万件の美容室が閉店しています。

現在、日本国内の人口は4年連続で減少しています。サービス業界全体に見て顧客が減少しているわけです。
今後、人口が増える可能性はなく、益々厳しい時代となるでしょう。
しかし、美容師は前述したように異常なほどの人数がいます。
この事が業界の首をしめているのです。

本人のやる気と頑張りで報われる時代は終わりました。美容師に関してはより一層厳しい時代となるでしょう。

一生低賃金、貧困層でいても良いくらいの覚悟が必要です。
また、美容師は45歳くらいから年収が下降していきます。歳を重ねてしまうと、指名がとりにくくなり給料が下がってしまう、独立して失敗してしまった、ということが原因でしょう。

また、離職率が異常なほど高い業界です。練習時間を合わせると、拘束時間15時間は越えます。さらに低賃金ですから、続かないのも已む無しと思います。

以上を踏まえ、これだけ厳しい業界でもやり抜く強い意識も必要です。
「夢」「やりがい」等の綺麗事だけでは生き抜けません。
こういった数字のデータを参照するのも大切です。全部を鵜呑みにする必要はないですし、数字に含まれていないデータもあるかもしれません。

しかし、今後美容師においては数字を把握し、長期的なビジョンを具体的に示せる力が必要でしょう。