進路について作業療法士と看護士で迷っています 私は以前看護士の仕事に興味がありましたが

Question

進路について作業療法士と看護士で迷っています

私は以前看護士の仕事に興味がありましたが
患者さんや同じ職場で働く人たちからの今の看護士のことを聞くと評判が良くありませんでした
やはり仕事環境や人間関係や過度な労働から
今の看護士は倒れるまで働くなど聞いていると
どんどん自信をなくしてしまいました

しかし私は人の為に役立つ仕事が良いです
また福祉関係が向いていると感じます
また絵や工作が物好く好きなのです

そこで作業療法士を調べてみました
看護と違い患者さんと１たい１でしっかり向き合え、見守れることが多い作業療法士に魅力を感じました
そして一緒に陶芸や裁縫など私の好きなことができ 患者さんともとても近い距離でのコミュニケーションができることにもっと魅力を感じました

しかし親に話したところ
作業療法士はヘルパーのような仕事で大変すぎる
患者さんを持ち上げたり肉体労働が多くて ４０代くらいから続けるのが厳しいと言われました

看護も同じくらいの肉体労働はありますよね？

また作業療法士と看護士といったらやはり看護士のほうが忙しいし、過酷な仕事ですよね…？

私は患者さんとしっかり向き合いメンタル面も一緒に二人三脚で治していくような仕事に憧れます
これだと忙しく一人一人の患者に手が回れない看護士より
作業療法士のほうが向いているのでしょうか？

また、看護がこんな環境だと騒いでいる私の意見は間違っているのでしょうか？

Answer 1

作業療法士です。

まず一つ訂正を。

看護師は、『士』ではなく『師』を使用します。
以前は看護婦は女性、看護士は男性として分けていましたが、今は『看護師』で統一されています。

作業療法がヘルパー的な仕事内容・・・というのは大きな誤りです。
私たちリハビリ職は、介護・看護職に介助方法の指導を行うことはありますが、仕事内容は全く違います。

私たちリハビリ職の仕事は、薬を使わない治療だと思ってください。
ドクターからの指示箋のもと、患者様の状態を評価し、問題点などを考察し、プログラムを検討し、実施します。
毎回のリハが治療であり、評価です。
それは理学療法士も作業療法士も同じです。
看護師や、時にはドクターにも意見を言ったり求められたりします。
それだけの知識と技術と責任が伴う仕事です。

リハビリには理学療法と作業療法があります。
言語聴覚もありますが、これは少し趣旨が違うので、割愛します。
理学療法士は粗大運動と言って、体を大きく使うために必要な訓練を行うことが多くあります。
また、人が生活していくうえで基本となる動作、基本動作獲得のためのリハビリを主に行います。
立ったり座ったり、歩いたり。

作業療法士は、日常生活における動作獲得のためのリハビリを主に行います。
立ったり歩いたりできるだけじゃ、ご飯は食べられないし、トイレに行くのも大変。
そういう動作をリハビリによって獲得を目指すのが作業療法です。
お箸を使う、ボタンを留める、ズボンの上げ下ろしのために手を使う、体を洗う・・・というように、日常生活を送るうえで上肢、指先の動きは必要不可欠です。
そのため、作業療法では指先を使った作業を用いて訓練を行うことも多くあります。
そのため、学校では陶芸や織物、革細工などを授業でも行います。
これらの作業は、上肢の機能回復だけでなく、精神面・認知面においても有効な治療法の一つです。
でもそれだけじゃないです。
私たちも歩行訓練はするし、立ったり座ったりの練習も行います。

患者様に作業を用いることばかりではありません。
作業を行わない患者様もたくさんいます。

陶芸や工作、裁縫や編み物、物づくりをよく行うのは精神科でしょうか。

理学療法と違って、作業療法は精神科も対象分野です。
そのため、学校では精神科のことや心理学についても理学療法学科よりもたくさん勉強します。

作業療法士となって、どういう分野に進むかは、実際に勉強したり実習を経験する中で決定すればいいと思いますが、患者様一人一人としっかりと向き合い、精神面も含めた治療に携わりたいという質問者様の希望を読んでいると、作業療法は悪くないと思います。

看護職との過酷さの違いですが、看護職は夜勤がある分体力的には大変だろうと思います。
しかし、50代、60代の女性でも夜勤をこなしておられる方はたくさんいらっしゃいます。
それくらいの作業療法士ももちろんいます。
たくさん。

忙しさ…で言うと、仕事内容が違うので一概には言えませんが、リハ職も忙しいです。
担当の数によっても一日のスケジュールに差は出ますが、走り回ってますよ。
遅くなることも珍しくはないですよ。

進路で悩むことは間違いではありません。
看護の方が大変な面、作業療法の方が大変な面、それぞれです。
しかし、どちらも専門職。
時間と労力をたくさん注ぎ込んで資格を得ます。
やりがいもあると思いますよ。
いっぱい悩んでいいと思います。