正式な用語であるのかは分かりませんが、一般的に電気工事でよく使われるのは ”送り” と ”返し” ではなく、”送り” と ”渡り” です。 『送り配線』 というのは、直列にどんどん送っていく配線のことで、ブレーカーからコンセントなどに配線するとき、次々とイモヅル式に配線していくものです。 それとは別に、『渡り配線』 というのは、器具に配線するとき、1本から分岐させて並列的に複数の器具などに配線するものです。 たとえば、連用枠にコンセントを2つ付けるとき、まず一つ目のコンセントに黒を差し込んで、さらにもう一つには 『渡り線』 と呼ばれる黒の短い線を渡しますよね。でも、言葉の意味から考えるとこのような接続の仕方はあくまでも直列ですから、『送り配線』 です。ですから 『渡り線』 ではなく、『送り線』 というのが正式ではないかと思うのですが、電気工事士試験のテキストにもなぜか 『渡り線』 で通っています。 このように、”渡り”とか”送り”に関して混同して使っている場合が他にもたくさんあります。 ですから、あまり意識する必要もないのではないでしょうか。 たとえば、 『そこのケーブルの端をどんどんこっちに”送って”。』 とか、 『この柱を ”渡して” こっちにつないで。』 とか、 現場では本来の意味に関係なく、あくまで ”一般的な言葉” としてよく使われています。 なお、『返し』 という言葉なんですが、昔は今のようにケーブルが2本線ではなく、1本線でした。ですから、器具を繋ぐとき、当然2本の線が必要だったわけで、まず器具に行く1本目の線が”送り”、もう1本の線を”返し” という風に使っていたと思います。ですから古い職人さんの中にはその名残で使っている人もいるのだと思うのですが・・・、これはあくまでも想像です。
なるほど:3
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