デザイン業界（映像やグラフィックなど）には協会はないのでしょうか？①

Question

デザイン業界（映像やグラフィックなど）には協会はないのでしょうか？①個人で仕事をして不安定な友人がいます。
企業から回ってくる仕事をしています。
しかし社員ではないので不安定らしいのです。

会社のデザイナー社員以外ではデザイナーにはどのような仕事の仕方があるのでしょうか？②

”企業側が仕事を取り、その仕事を細かくして個人のデザイナーにかなり安い値段で分担させている”
とその友人は言っていましたが、そんな不安定な職種なのでしょうか？③

補足

友人は個人で元請けは取れることは取れるのですが、仕事が大きすぎるので取っても企業に回し、かかえるデザイナーに分散させていると聞きました。
致し方ないのですが、企業に回してしまうと企業側の取り分がやけに多いのです。
デザイナーの利益を重視している協会、団体などはないのでしょうか？
デザイナーが集まり経営すれば前代未聞ですか？

Answer 1

①
グラフィックデザインなら
「社団法人日本グラフィックデザイナー協会（JAGDA）」
が業界団体として存在しますが、映像クリエイター向けの
公的な業界団体は存在してないとおもいます。
映像だけでなくWEBやＣＭなど、手広くやられている
一部の方がJAGDA所属なくらいですかね。

ただ他の業界団体と違って、デザイナーの地位向上や
利益拡大に資するような活動は少なく、
どちらかというとグラフィックデザインそのものの
認知普及に力点が置かれています。

②
・自社商品の製造や販売促進に関わる社内デザイナー（社員待遇）
・デザインを請け負う企業ののデザイナー（社員待遇）
・上記企業へ個人として契約するデザイナー
・個人事業主として仕事を請け負うデザイナー
（有名デザイナーから零細デザイン会社の孫請けまで様々）
・派遣登録

くらいでしょうか。
質問文から身分のことを伺っていると解釈しました。

③
社内デザイナーでない限り
「○○のデザイン業務を請け負う」ことが基本なので
単発＆短期の仕事が多いです。
これは仕事によって価格にばらつきが生じるのと
常時営業活動をしないと仕事がなくなってしまうのと
請負なので価格決定力が弱い（値切られやすい）
ことを意味しますので収入が常に不安定ですね。
元請けにならない限り、仕事は安く叩かれますので。

【補足について】…長くなってスイマセン；
企業の規模が大きくなれば、得られる利益から差し引くべき
間接費用も大きくなる（経理総務人事の給料が必要ですよね）ので
原価に上乗せする金額が大きくなり、個人事業主から見ると
ありえないほどボッタクリな金額になってしまいます。
その代わり大きな仕事も回せるわけなので、
一概に企業が悪い！とは言えないと思いますよ。
私は必要悪だと思いますけれども。

それがどうしても嫌なら企業を介さないで仕事を回す仕組みを
用意すべきなので、利益団体を設立よりも小規模経営者を連携させて
仕事を受ける仕組みが必要ですね。

デザイナーが集まって経営する、利益代弁者として前面に立つというのは
前代未聞とまで行かなくても、先進的な事例だと思います。
大いにやるべきだと思いますよ。
デザイナーの利益代弁者となる団体は前述のように存在してませんし。

ただ、問題点についても議論が必要でしょう。

そもそも元請けと孫請けの力関係しか議論に上ってませんが、
そもそも仕事をお願いしたい発注者側の利便の視点が抜けています。
発注元は10人のデザイナーにお願い＆トラブル時は10人と交渉するんでしょうか？
代表者を置くとして、互いの利害関係をどう調整するのか？
そもそも代表を置くなら複数の個人事業主が集まって法人になればいいのでは？

あとは「金をどうこうする」というドロドロとしたネゴシエーションを、
デザイナーが好んでやるのかという問題も残ります。
クリエイティブなことに専念したい人たちなので
ネゴシエーションを粘り強くできる営業マンのスキルを持つことが現実的なのか…

個人事業主の利益が中途半端に上がることで、
「赤字決算にして法人税を払わなくて済む税金対策」
をやりにくくなることはどうするのか、
というデザイナー側の痛いところもスルーしてるのが気になります。