解決済み
警視庁と警察庁の違いは何でしょうか? また、ドラマなんかでは仲が悪いような描写がありますが、本当に仲が悪いのでしょうか?
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警視庁は東京都の警察です。要は神奈川なら神奈川県警、埼玉なら埼玉県警といった感じです。警察庁は全国の警察を管理する国の省庁です。本当に仲が悪いかはわかりませんが国と地方なので何らかのしがらみとかはあるのかも知れませんね。
戦前の天皇主権時代(大日本帝国の時代)には、各道府県警察部は道府県知事が管轄する一方、東京府(当時は「府」であった)は国の機関である内務省が「警視庁」を置いて、直接管理していた。首都(天皇が居住する首都)の治安を守ることは、国が直接管理下においていたのである。 1945年の敗戦により、いまの日本国憲法が制定され、地方自治が重視されるようになった。その結果、東京都にはあらたに、戦前とは異なる警視庁が置かれ、これは東京都公安委員会が管理するものとなった。東京都以外の道府県には各道府県警察本部が置かれ、各道府県公安委員会が管理している。これら地方公安委員会は知事の所轄のもとにある。 そして、これら46道府県に置かれる「道府県警察本部」と東京都に置かれている「警視庁」は、戦後民主主義のもと、同等のものとされ、これらを指揮監督するのが、「警察庁」である。警察庁は、広域組織犯罪に対処したり、統計など事務的業務を行っており、国家公安委員会が管理している。国家公安委員会は内閣総理大臣の所轄の下にある。 図式的に言えば、首相のもとに国家公安委員会があり、これは、「警察庁」を管理している。 そして、「警察庁」は、「警視庁」(首都警察)と各道府県「警察本部」を指揮監督している。 一方、各都道府県知事のもとに、都道府県公安委員会があり、これは「警視庁」、「県警本部」、「府警本部」、「道警本部」を管理している。 さらにわかりやすく言えば、「警察庁」というのは、国の機関であり、警視庁と道府県警察本部は、各都道府県の機関であるということになる。 警視庁や県警本部が知事の管理下に置かれているということは、地方自治の趣旨にのっとるものであり、都道府県が自治を強調するのも当然である。ゆえに、県警本部や警視庁は、警察庁がそれらを国の支配下に置こうとする姿勢をとるような場合には、当然、反発する性質のものであろう。これは理屈上の話しであって、実態は知らない。 ちなみに、それぞれのトップを記載しておこう。 警察庁は警察庁長官。 警視庁は警視総監、各県警本部は県警本部長。 ところで、警視庁といい、県警本部といい、その名称は、支部ではなく、本部だということ。これは、それぞれの都道府県が、国から独立した警察組織をもっていることを示している。つまり各自治体の警察なのである。したがって、本来は警察庁とは、あくまでも各警察本部および警視庁の調整機関であるに過ぎないはずである。
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