特許法 冒認出願と先願の地位について

Question

特許法 冒認出願と先願の地位について「冒認出願に先願の地位を認めることとする」と特許庁のHP(平成23年度法律改正 第二章 冒認出願等に係る救済措置の整備)に記載があり、無効にされた後でも先願の地位が残るのだと理解したのですが、現行法の条文ではどこでそれを読めば良いのかわかりません。HPによると、条文削除で対応したようなのですが、元々の条文を見つけられませんでした。
詳しい方ご教示よろしくお願い致します。

Answer 1

平成23年改正前の特許法39条6項は、以下のとおりでした。
「発明者又は考案者でない者であつて特許を受ける権利又は実用新案登録を受ける権利を承継しないものがした特許出願又は実用新案登録出願は、第一項から第四項までの規定の適用については、特許出願又は実用新案登録出願でないものとみなす。」
この特許法39条6項が、平成23年法改正により削除されました。

（https://www.jpo.go.jp/system/laws/rule/hokaisei/tokkyo/tokkyohoutou_kaiei_230608.html ←このリンク先の、新旧対照表等に、旧条文が記載されています。）

＞無効にされた後でも先願の地位が残るのだと理解したのですが、
⇒平成23年法改正では、法改正解説書を読めば判るとおり、真の発明者の取りうる手段として、無効審判請求と、移転請求のいずれかを選択できる事となりました。その事に伴い、真の権利者が同一の発明について重複して特許権を取得する事態を防止するために、同項の削除の改正がなされて、冒認出願について先願の地位を認める事となりました。

Answer 2

他の回答者の言う通りですが、そもそもの基礎として、以下は重要だと思います。
特許権には、対世効がない。

なお、
土地登記にも対世効がない。
会社登記には対世効がある。