弁理士について質問です。

Question

弁理士について質問です。私は今高一で文理選択の時期になり、将来弁理士として働きたい、という思いで文理選択を理系にしようと思っています。ですが、薬学の道も諦めきれないのと物理があまり得意では無いというので生物を選ぶ方向に傾いています。

弁理士になるための学部をしらべてみたところ、理系では理工学系がよいとのことでした。そこでもし弁理士になれた場合、

生物選択で生物学科などの学部を卒業していても、理工学系の方々と同じような特許に関わる仕事ができるのでしょうか。

弁理士試験で生物を選択できることは知ったのですが実際の仕事で物理の方が良かった...みたいなことがないのか、現役の方がいらっしゃいましたら教えていただきたいです。よろしくお願いします。

Answer 1

勤務する特許事務所の規模にもよるのでしょうが、特許を担当する弁理士は、一般的に機械系分野を担当する弁理士と、化学・生物系分野を担当する弁理士の２つに大別されます。

ですので、もし薬学部に進学したとなると、化学や生物を中心に学ぶことになるため、機械系分野を担当することは通常は考えにくいです。

また、特許事務所に依頼される案件数としては、一般的には機械系の方が、化学・生物系と比べて多いというのが実情ではないでしょうか。

とはいえ、化学系の依頼もそれなりにあるので、仮に薬学部に進学して弁理士になったとしてもそんなに心配するほどのことはないでしょう。

但し、大学受験の時に生物を選択するとしても、薬学部に入った後の研究室（学科）選びの際には、生物系ではなく有機化学系の研究室（学科）を選択されることをお薦めします。

生物系の発明の依頼は、機械系、化学系に比べてずっと少ないので、生物系の研究室（学科）を出ていても化学・生物系分野担当の弁理士として採用はされ得るでしょうが、やはり実際に化学系の発明相談を受けた際に苦労することが予想されます。

私は大学受験時には化学を選択し、薬学部での研究室では生物系の研究室を選択しましたが、弁理士として働く現在、もっと有機化学の知識があったらなあと思うことがしばしばあります。

Answer 2

生物系の学科を卒業して特許事務所に勤めている弁理士も数は多くはないにせよいますから、特許に関わる仕事はできます。

但し、基本的に生物系の特許の仕事だけで食っていくのはかなり難しいです。知り合いに生物系を専門とする弁理士が居ますけど、生物系以外の仕事も手広くやってました（というか食うためにはやらざろう得ない）。生物系の特許の仕事を主として扱う特許事務所もごく稀にありますけど、外内案件（外国から日本に出願される案件）が殆どですので、英語が必須になりますし、生物系の仕事に拘ると、そもそも就職・転職の選択肢・機会が非常に限られてしまいます。

理工学部の一般的学科（電気電子、機械、化学系＝これらの技術分野の特許の仕事は豊富）を卒業した弁理士と比べると、大なり小なりハンデがあると思った方がよいです。薬学も技術的には化学全般ではなく、化学の中の有機化学という狭い分野に特化してますし、製薬会社は自社出願が多い（＝企業からの依頼を受ける特許事務所で扱う仕事が乏しい）ですから同様に大なり小なりハンデがあると思います。

とは言え、一般的学科を卒業して、特許事務所に勤務する弁理士になったとしても、通常は、大学で専攻した学科や、卒業後に勤務したメーカーで扱った技術以外の分野の技術ついても手広く扱うことになりますが。いずれにせよ、理工学部のどの学科を卒業して特許事務所勤務の弁理士になっても、大学やメーカーで自分が関わった技術分野以外についても手広く扱える必要がありますし、大部分の特許を扱う弁理士はそうやって食っています。

但し、特許事務所ではなく、バイオ技術をそれなりに扱う企業の知財部で弁理士として働くつもりなら、生物系という選択はそれなりに良い選択だと思います。しかし、弁理士の仕事の本質は、代理人業務ですので、企業の知財部だと弁理士の資格は必須ではありませんけど。

Answer 3

メーカーの規模から言えば、生物関連のところよりも機械電気関連、化学関連のところの方が大きく、出願が多いことが期待できるわけで、仕事の規模に直結することになります。
都合がいいのは、その辺りの技術を知ってることでしょう。

ただ、仕事の中で学ぶことも可能でしょうから、そこで努力するという選択もできるのではないでしょうか。

Answer 4

大丈夫です。文系でも可能です。法学部出身者でもいますよ。応援しています。