獣医国家試験の受験資格についてです。

Question

獣医国家試験の受験資格についてです。農林水産省のホームページを見ると、
外国の獣医学校を卒業し、又は外国で獣医師の免許を得た者は一定基準を満たせば受験できるそうです。

そこには日本の大学を卒業しなくても海外で同等の科目を受講していたら受験資格を得られるというような内容が書いてあります。

ですが、この知恵袋をみると沢山の方が日本の大学を卒業しないと受けれないからだめだ。
獣医を甘くみないでほしい。
みたいな事が書いてあります。

農林水産省のサイトには日本の高校を卒業した者。
というのが条件にありますが、
日本の大学を卒業した者。
とは記されていません。

そうなると他国に日本と同等、又はそれ以上の科目や課程が無いため日本の大学を卒業しないとダメ、という解釈になります。
私には他国でも日本と同等、又はそれ以上の科目、課程が修了できると思うのですが実際どうなんですか。

また、修了できる場合どこの国が挙げられますか。

Answer 1

「外国の獣医学校を卒業し、又は外国で獣医師の免許を得た者は一定基準を満たせば受験できるそうです」

はい、そのとおりです。

ただ、この「一定基準」がくせ者で、開発途上国や、特定の動物に対して強いタブーを持つ国だと満たせないことがあります。例えば学制が変わるまえのフィリピンは6-4制でしたから基準を満たせませんでした。促成栽培よろしく臨床系だけを教えて獣医として送り出す国もあり「履修科目並びに各科目の履修時間数及び授業内容」を精査した結果、日本の「獣医学教育モデル・コア・カリキュラム」を満たしていない国もあります。魚病学とか放射線生物学なんて教えられる人さえいない国もあります。そういう国の獣医学校卒では受験資格は当然ながらありません。また宗教的な問題から、日本では一般的な家畜について一切学ばない獣医学校もあるという話を聞いた事があり、それが事実ならその学校の卒業者には資格がないのも当然だとは思いますね。

とりあえず、私が住んでいるオーストラリアの獣医学部をでてこちらで獣医師登録をしたあと、日本で国家試験を受けた人はいますし、日本獣医師学会のサイトでも、「農水省は、その書類を審査し、通常米国で教育を受けた人に対しては、直接国家試験（日本の獣医系大学を出た学生が受ける試験そのもの）の受験資格を与えます。」という記述があります。欧州にもヨーロッパ獣医系大学協会（EAEVE)があって獣医学教育評価をしているのですから、この認証を受けた大学であれば可能だとおもいますけど。

まぁ、医学がすでにそうですが、日本の学費が高い、難易度が高いので、学費が安く入学も容易な国の獣医学校を出てから日本で国試を受けよう、という人が質問をしたりすると厳しい回答を寄せるのかもしれません。