解決済み
元雑誌編集者で、今はフリーランスの編集者兼ライターをしている者です。 〝確実に〟ということであれば、編集者ではなくライターのほうがいいでしょうね。 とりあえず、大学卒業後に編集プロダクションに入社。ここで2~3年働き、その後フリーライターとして独立し、音楽ライターとして仕事をするというステップです。 編集プロダクション時代は音楽以外の分野ばかりでしょうけど、ここは修行だと思って割り切ってください。 あと、独立後についても音楽系の記事のみで生活できるほどの収入を得られるかは正直微妙です。「いろんな分野の記事を扱い、なかでも大好きな音楽系の記事がメインにする」というのであれば、十分な収入を得られる可能性はありますが、完全に専門分野に特化すると新人のうちは非常に苦労します。 ただ、アルバイトなどで不足分の収入を補うのであれば、専業の音楽ライターでもなんとかなると思います。 特に有利になる資格は音楽に限らず、編集者・ライターの仕事にはありません。ただ、英語でインタビューできるほどの語学力があれば、外国人ミュージシャン相手の取材もこなせるため、その点では役に立ちます。 どんな人材が求められているかについては、「ただ音楽が好きなだけではなく、音楽をひとつの産業やビジネスとして見ることができる人」「いろんな視点から物事を見ることができ、かつ既成概念に捉われない企画立案ができる人」「雑誌・書籍の売り上げ部数、締め切りなどのプレッシャーに耐えられるだけの強いストレス耐性を持った人」「いろんな人を繋がれる高いコミュニケーション能力を持った人」などでしょうかね。 上記は昔、音楽系出版社のお偉いさんを取材した際、その方が言っていたことを思い出しながら簡単にまとめてみたものです。また、下記のようなことも言ってました。 「ただの音楽好きやいろんなライブを観てみたい、憧れのミュージシャンに会ってみたい、というのであれば音楽誌の編集者やライターはオススメしません。そういう人は音楽ファンのままでいたほうが幸せだと思います」 ちなみにこの会社は編集者の場合、音楽の知識よりも編集者としての能力を重視する方針を採っていました。いくら音楽系出版社、音楽誌編集部といえど中途採用の場合、編集者としての経験・能力が左右されます。しかも、新卒を育てるのは会社として負担が大きいそうで、欠員が出たら補充的に中途採用で編集者を募集するとのことでした。 規模の小さい音楽系出版社はこういうところが多く、編集者であれば他の出版社で経験を積んだ後、募集のチャンスをうかがうことになると思います。ただ、転職前の出版社では音楽以外の担当になるでしょうから、そこの部分の割り切りは必要です。 あと編集者、ライターいずれにせよ、音楽という枠組みの中で選り好みは絶対にしないほうがいいです。もちろん、好きな系統の音楽、好きなアーティストがいるのは当たり前のことかもしれませんが、将来仕事にしようと考えているのならそこは切り離して考えるべき。 ロックや歌謡曲、クラシック、映画音楽、クラブミュージックなど分野を問わないのは当然として、国内外を問わず触れておいたほうがいいです。 大学時代は海外を旅して、各地の音楽に触れてみるのもいいかもしれませんよ。チェコのプラハでは毎日街のどこからオペラやクラシックのコンサートが行われ、生活に根付いていましたし、ベルリンやロンドンのライブハウスでは他分野の音楽を取り入れて融合した時代の最先端をゆくロックが演奏されています。また、クラブ音楽ではスペインのイビサ島が世界的に有名ですが、最近はクロアチアや地中海の小国キプロスなども「アツい!」とヨーロッパの音楽好きの間では評判です。 これは音楽ライターではない私でさえ知っていることですし、もし相談者さんが知らなかったのであれば、とりあえず音楽という枠の中でいいのでもっといろんな方向に意識を向けてみましょう。そうした事の積み重ねがなければ、道も開けませんから。 長文になってしまいましたが、将来の参考に少しでもなれば幸いです。
< 質問に関する求人 >
編集者(東京都)この条件の求人をもっと見る
求人の検索結果を見る
< いつもと違うしごとも見てみませんか? >
覆面調査に関する求人(東京都)この条件の求人をもっと見る