現役で救急隊やってる救命士です。 実は、殆どの救急現場においては、普通の救急隊員となんら変わりはありません。 基本的な救命処置は、消防の初任課程において取得しますので、外傷の処置や血圧・血中酸素飽和度の測定などは普通の救急隊員でも出来る行為なんです。 救命士の資格が必要となるのは、心肺停止…いわゆるCPAといわれる状態の出動のときです。 少し前まで鳴り物入りだった「半自動式除細動器」(電気ショック)は、いまや普通の隊員でも使用することが出来ます。 さらにその先が救命士の領域です。 1:食道に管を入れて食道を塞ぐことで、気道を確保する(これは同時に、空気の胃内侵入の阻止と、嘔吐物の誤飲の阻止という目的もあります)(食道挿管)。 2:静脈に針を刺して、輸液を入れる(病院到着時に、すぐに薬物を投与できます)(静脈路確保)。 そこからさらに、病院での実習が必要なものとして…。 3:気道の中に管を入れて、直接酸素を肺に投与することが出来る(気管挿管)。 4:薬を投与して、心臓の鼓動の回復の後押しをすることが出来る(薬剤投与)。 大きくこの4つです。 個人的に重要且つ救命士の真骨頂だと思っているのは1と3です。 現在の心肺蘇生法は、心臓マッサージが重要視されています。 しかし、どうしても人工呼吸の際は心臓マッサージが止まってしまいます。 この中断が、予後の悪化を招いているのでは?と考えている学者もいるくらいです。 1・3の行為をすると、心臓マッサージをとめることなく人工呼吸が出来ます。 かといって2と4が不必要かといえばそういう意味ではありません。 移動に時間がかかる場合は、病院に到着したときに静脈に針を指すことが難しくなります。 つまり必要な薬を投与できないということです。 あらかじめ刺せるうちに静脈に針を刺すことで、薬を投与できる状態を作ります。 さらに、出来るなら現場で薬を入れたほうがいい場合もあるので、それも行うことが出来るということなのです。 救命士が活躍するということは、それだけ傷病者が危険な状態だということを覚えておいていただけたらと思います。
現役救命士です 救命士がその資格を発揮するのは、主に心肺停止の患者の時です。 それ以外は普通の救急隊員とできる処置はほとんど変わりません。 出産介助が出来る程度です。 心肺停止患者に対しては、気管挿管、食道閉鎖式気道確保、静脈路確保、薬剤投与(現在アドレナリンのみ)が行えます。 除細動に関しては、一般救急隊員での電気ショックが可能です。
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