刑法の幇助の問題で質問です。 タクシーの運転手Aは、強盗目的のBを、その強盗の意図を知りながらタクシーに乗せて犯行現…

Question

刑法の幇助の問題で質問です。
タクシーの運転手Aは、強盗目的のBを、その強盗の意図を知りながらタクシーに乗せて犯行現場まで運転した。Aの強盗幇助の成否。この問題で、解説によると、正犯の犯罪計画、正犯行為との特別な適合が認められるならば成立を認める有力な見解があるとなっていますが、成立が認められるのは、具体的にどのような事例を想定しているのでしょうか。

Answer 1

>成立が認められるのは、具体的にどのような事例を想定しているのでしょうか。

具体的には、Aが、前もって、ある時刻にBを迎えに行くよう予約を入れていたような場合でしょうか。

本来、タクシーで人を運ぶ行為は、それ自体は違法性のない中立的行為ですが、もし、正犯の犯罪計画、正犯行為との特別な適合が認められるならば、共犯行為によって許されない危険を作り出し、さらに、それが正犯によって犯罪として実現したといえるため、可罰性ありと評価できます。(共犯行為と正犯行為の双方によって違法が惹起されることを処罰根拠とする説が前提)