医師にもノルマあるのですか？ 例えば、患者さんの症状によってこの検査がぬけてたために点数とってないとかで首にされたりす…

Question

医師にもノルマあるのですか？
例えば、患者さんの症状によってこの検査がぬけてたために点数とってないとかで首にされたりするのですか？

Answer 1

患者側からの感想ですが、強いノルマではないかも知れませんがそのような感じのものはあるのではないかと思います。定期的に通っている患者は、異常がなくても半年に１回は検査とか指導をいれるとか、インフルエンザの予防注射を自分のところへ誘うとかです。医師不足なのでそれによる首とかはないでしょうが、要領が良い医師は評価が良くなるとかがあるのではないでしょうか

Answer 2

ノルマはありません。よっぽどのことがなければ首になることもありません。
現在は包括的医療といって、入院治療については、肺炎ならいくら、大腸癌ならいくら、と診療報酬が決められているため、入院中はなるべく不要なことをしないほうがもうかりますし、なるべく早く退院させたほうがもうかります。薬を使ったり検査をするほどもうかっていた昔とは変わってきています。まあ、今も外来治療についてはそうですが。

検査には病気を見つけたり経過をみていくためのものと、他の疾患の除外のためのものがあります。

病期を見つけるための検査、画像検査、内視鏡や血液検査はわかりやすいですが、
レアな疾患を一応除外するための検査、代表的にいえば手術時に行うHIVの検査や内科疾患で行う甲状腺機能や各種抗体検査は、多くの患者には必要ないものですが、ごくごく一部では非常に重要になります。

例えば咳が1か月続くという場合、抗生剤だけだして様子をみて治ったというのと、各種の感染症を調べて、画像検査をして、痰の培養をして、病気の原因がわかってから薬を投与したのではどちらがよいでしょうか。前者では、実は癌があった上で風邪をひいたものであった可能性や、結核などの人に移る病気を放置してしまう可能性は残りますが、抗生剤の値段だけであり非常に簡便で安い。
後者は時間も手間もかかりますが、少なくとも後に懸念は残さない。
どちらが名医か、は難しい判断になりますが、多くの患者の中から単なる風邪か、重篤なものがかくれているかを見分けるのが医師の腕でしょうね。

Answer 3

世の中の大半の医師、勤務医師は経営に無頓着です。自分のやっている検査や処方している薬の保険点数を知っていない医師のほうが大半です。でも診療に必要なものは把握しています。値段に関係なく診療に必要なことは行う。それが大半の勤務医師のスタンスです。そしてここが大事ですが、そうして行われた保険診療できちんとした請求を行うのは「事務屋」の仕事なんです。保険請求のために必要な検査（たとえばピロリ菌検査をするのであれば胃内視鏡検査が必須）というのを見落として責任を負うのは事務方です。事務はこれらが必須であることを医師に伝えなければいけませんし選択させないといけません。またやっている診療行為について適切な請求をしなければいけない責任はすべて「事務屋」に存在します。

医師に求められるのは必要な診療行為をリスクがあっても積極的におこなうモチベーションと行動力です。基本的に病院の収益は医師が動くことで得られます。出来高算定であればそれは顕著です。ただし最近はマルメ診療と言って「なにをやっても値段は同じ」という報酬体系に変わりつつあるのでむしろ医師は余分な検査や余分な診療をしないように求められています。

＞首にされたりするのですか？

ありえません。
基本的に医師は独立裁量で診療を行うことが法的にも保証されています。もしそのような理由で解雇が行われれば不当解雇ですから裁判でも病院側が完全に負けます。

Answer 4

そんなこと(経済的ノルマ）で医師をクビにしていたら、
ますます医師不足になって医師数が確保できず病院を
維持できなくなります。

ただ、下の方がおっしゃるように学問的、医学的意味で
ノルマを設定し、これを達成しようとする医師はそうで
ない医師より優秀ですし、その行動は患者にも利益を
もたらします。

厚労省の研究班に属する病院の特定科は公費すなわち
税金を使って研究するため、毎年、研究成果を発表する
義務・ノルマを負います。
1年の進歩はわずかでも、毎年の積み重ねで医学が進歩
していきます。