現在、私立高校の非常勤をしております。しかも、四年間で１年ごとに変わっています。来年に向けて常勤講師を探しております。こ…

Question

現在、私立高校の非常勤をしております。しかも、四年間で１年ごとに変わっています。来年に向けて常勤講師を探しております。このとき、学校を変えた理由はどう答えれば良いのでしょうか？？実は二つの学校は、来年度の契約の更新をしてもらえなかったのが真の理由です。

Answer 1

大阪府内の私立高校で講師をしている者です。（以前にも先生の質問に回答させていただきました。）

まず、私や知り合いの先生の経験を踏まえて結論から申し上げますと、【非常勤講師ならともかく、常勤講師での採用はかなり厳しいとお考え下さい。】

先生は過去3年間、1年ごとに勤務校を変わっておられるとのことですが、これが公立学校での職歴であれば”当たり前”のことですから、何も気にすることはありません。（にもかかわらず、採用面接で「普通は更新があるはずですけど」と言われたのであれば、その私立学校の管理職なり教員が無知なだけです。）しかしながら私立学校での話、それも大阪府内の私立学校での話となると全く状況は変わってきます。

大阪府内の私立学校では、非正規教員を1年で使い捨てる学校や教員派遣会社の派遣教師が多い学校も一部にはありますが、大半のところが非常勤講師であっても学校側が直接雇用し、最大3～5年の契約更新制度を採用しているのは事実で、当然ながら各私立学校の管理職や採用担当者もそのことは承知しています。にもかかわらず1年ごとに勤務校が変わっているということは、「この先生（＝あなた）には何かしらの問題があるのでは」と採用する側が警戒するのは自然なことです。

これが例えば、底辺校→中堅校→進学校と1年ごとに変わっているのであれば着実にキャリアアップしているので、「キャリアアップのために職場（勤務校）を変えた」と答えて何の問題もありませんし、その真偽も履歴書の職歴を見れば誰でもすぐにわかります。

ところが、進学校→中堅校→中堅校、あるいはたとえ進学校であっても同じようなレベルの学校を1年ごとに渡り歩いていると、新卒で1～2年の期間なら「新人なので、その学校が求める指導力に達していなかったのかも」とか「その学校の校風や指導スタイルに合わなかったのかも」という目で見てもらえ、非常勤講師であれば3年目も比較的簡単に採用に至るケースが多いですが、さすがにそれ以上の年数となると問題視されます。

特に非常勤講師の場合は「教科の授業」が仕事の中心ですから、「3年も講師をやっていて教科指導力の向上が見られない（あるいは鈍い）のでは」とか「先生同士あるいは生徒とのコミュニケーション能力に問題があったのでは」という目で見られかねない年数にそろそろ入ってきており、そのことは採用面接で”突っ込まれた”ことで自覚されているとは思います。

加えて過去3年間、私立学校で非常勤講師をしていたのであれば、「（前任の私立学校を）任期満了で退職した」と答えたのは相当なマイナス評価になったと思われます。当然ながらどの私立学校でも同じ府県の他の私立学校の一般的な採用・雇用形態ぐらいは把握していますし、私立・公立を問わずどの学校でも”優秀な教師”は欲しいわけで、もし先生が本当に”優秀な教師”であれば「任期満了を理由に先生との契約を更新しない一方で、翌年度に別の先生を新たに採用する」という状況が2～3年連続して起こること自体がそもそも考えにくいのですから、「任期満了で退職した」という答えの裏に”不都合な真実”が隠されていることなどは完全に見抜かれています。だから「普通は更新があるはずですけど」（＝遠回しに「ごまかすのなら、もっとうまくごまかせよな」）と言われたわけです。

にもかかわらず、sunlightheart0963さんに「非常勤だったとしても、優秀な教師であれば常勤で声がかかると聞いたこともあります」と返信されているということは、よほど先生が自信過剰な方なのか、あるいは漫然と3年間を過ごして来られたかのどちらかなのかな、と考えざるを得ません。

私立学校において、教員経験がない者あるいは非常勤講師の経験しかない先生を常勤講師として採用する場合、以下の5ないし6のパターンに集約されます。

①新卒者・第二新卒者を常勤講師として採用する。

→出身大学名だけで採用するケースが多く、1年間様子をみて能力不足であれば翌年度の契約は更新しないというケースが多い。

②卒業生を常勤講師として採用する。

→生徒として在籍していた以上、学校側も性格や能力をある程度は把握しており、それを踏まえての採用形態。当然ながら母校でしか使えない。

③非常勤講師として採用した先生を常勤講師に登用する。

→教科指導能力があることを見極めたうえでの採用形態。大阪府を含む関西圏ではおそらく一番多いパターン。

④他校の優秀と思われる非常勤講師の先生を引き抜く。

→一つの進学校で2～3年非常勤講師をしている先生を中堅校が獲得する際によく使うパターン。給与が高くても同じ非常勤講師という処遇では納得してもらえないことも多いため、常勤講師として採用することを条件に移籍を促す。ちなみに、私が現任校での採用に至ったのがこのパターンです。

Answer 2

普通は１年契約なので、任期満了ということではいけないのでしょうか。