現代美術家になるのは簡単です。 いますぐ椅子から立ち上がって、手をまっすぐ上に上げて、 「私は現代美術家です」と、大きな声で宣言してみてください。 はい、あなたはもう現代美術家です。 冗談ではなく真面目な話。 たったそれだけで現代美術家は名乗れるのに、どうしてわざわざ美大にまで入って制作するのかというと、 どうしてなのか本人たちにもはっきりとは言えない、という場合のほうが多いです。 ただ何か、自宅アトリエに籠って制作しているのでは得られないような刺激を求めてくる人達が多いのは確かです。 藝大の先端など。茨城の僻地にありますがそれだけに、とても意識の高い人たちが世界中から集まってきています。 しかし卒業後は、当然ながら作品制作だけで生計を立てている人は少ないです。藝大卒であっても、です。 「建築家兼デザイナー」とありますが、何か意図があって敢えてこういう書き方をされているのでしょうか。 もしそうでないのなら、建築家というのはもう既にデザイナーのようなものです。 「のようなもの」、というやや含みのある言い方をしたのは、建築家というのはグラフィックやプロダクト以上に、 より多面的な能力や才能、技術が求められるのであって、一概にだた建物をデザインしているだけとは言い切れないからです。 デザイナーと現代美術家の両立という話なら、極めて困難であると思います。 しかし困難であっても、そうせざるを得ないような状況になっている友人知人はいます。 まったく別物、と考えて取り組んでいる人が多いように思います。 片方で見たり感じたりしたことが、もう片方に役に立つという場合は意外にもほとんど無いです。 写真だけは別です。自身の作品制作や、広告の仕事などを自在に行き来しているフォトグラファー兼写真家は少なくない数おります。 藝大の先端に写真の専攻があるのには、それなりの意義があるということでしょうか。 事実、あそこの教授の髭のおじさんも、クリエイターと芸術家の垣根を行ったり来たりしている御方です。 補足に対して: ある高名な建築家の言葉で、 「真に建築家になるには50年かかる」そうです。 二足の草鞋というのはとてもじゃないが厳しいです。 そもそも、建築家にとって自らの設計した建物はアートでありデザインでもあります。 同時に両方を実現できる、希有な職業だと思います。
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