消防職員が使用する空気呼吸器と救助服（オレンジ）の素朴な疑問です。 現職者の方、または有識者の方教えてください。

Question

消防職員が使用する空気呼吸器と救助服（オレンジ）の素朴な疑問です。
現職者の方、または有識者の方教えてください。消防の仕事に興味のある者です。
火事現場で多くの隊員が背負っている空気呼吸器は、なぜ酸素呼吸器ではいけないのですか？循環式の酸素呼吸器も開発されているようですがやはり空気呼吸器なのですか？？
また、オレンジ色の服を着ている隊員の方でちょっとした違いに気付いたのですが、背中に○△消防署と文字の入っている隊員と入っていない隊員がいるのは何の違いですか？ちなみに紺の服を着ている方は、背中に必ず文字が入ってますが何か決まり(規則)があるのですか？もちろん地方自治体によって若干の違いがあることは分かりますが・・・
よろしくお願いします。

Answer 1

いい質問！
私も詳しい上司に聞いてみようと思います。
確固たる回答ができないので申し訳ないですが
とりあえず自分の知ってる範囲で答えます

空気呼吸器（ライフゼム） 酸素呼吸器（オキシゼム）について

まず
①酸素は業者発注しないと充填ができません。空気であれば消防が自分で充填できるため、訓練で使ってもすぐ充填できる・災害現場で再充填することができる。
②ライフゼムの活動可能時間は30分 オキシゼムは120分と大きな差がありますが、火災建物の濃煙熱気内で一時間を越える活動を行うことは考えにくいです。隊員の体力の消耗を考えれば、迅速活動・随時交代が原則です。
③高濃度酸素の危険性。酸素中では物質の発火温度がかなり低くなります。当然火に吹き付ければ燃焼は拡大しますし、些細なホコリ等と接触しただけでも発火するほどの危険性があります。
④呼吸器は呼吸のみに用いるのではなく、ガス災害でボンベだけを投入し開弁、空気を放出し有毒ガス・可燃性ガスの希釈等に用いることがあります。前述したように高濃度の酸素を放出することは大変危険なので希釈には使えません。

次に憶測になってしまいますが
・オキシゼムがライフゼムより、本体価格・運用費等が高価な可能性

消防というのは地方公共団体が運営する機関で、議会等で予算が組まれ、その予算は無限ではありません。（むしろ自衛隊や警察よりも装備が遅れているのが現状）
オキシゼムとライフゼムの双方の効果と運用性、その費用等を検証した結果、消防隊にはライフゼムが配備されている
ということだと思うんですね

また憶測ですが特殊な毒ガス災害等に対応するための隊（ハイパーや化学機動中隊など）はオキシゼムが配備されているのかもしれません。

適当な回答ですみません。
更に詳しい方の回答があるといいですね
私も正確な回答を得れたらまた回答しようと思います。

オレンジに関しては
・名前を入れていない本部もあります。方針や予算の関係。
・本部によっては救助隊と消防隊の垣根が無い本部もあり、オレンジの救助服は単に訓練用の服として扱っていて
執行務で使用しないため名前を入れていない
このどちらかだと思います。

※ちなみに背中に本部名を入れるのが主流になったのは、新潟中越地震のハイパーの救出劇以降
ＴＶ等で大々的に「東京消防庁」の名が放映され、その宣伝効果に他の消防本部が気づいたのがきっかけ

Answer 2

空気呼吸器については、sutteadさんの回答が詳しいので「服制の基準」について。

「消防組織法」第１６条第２項で、つぎのとおり定められています。
消防吏員の階級並びに訓練、礼式及び服制に関する事項は、消防庁の定める基準に従い、市町村の規則で定める。

これに基づいて総務省の消防庁より告示が出ています。「消防吏員服制基準」です。
詳細は総務省消防庁のサイトをご覧ください。この基準どおりに市町村の規則を定めた場合、背中に甲消防局、乙消防事務組合等と入るわけです。

では、なぜ入っていないか？というのはこの基準の附則の記載を読めばだいたい見当がつくかと。
２ この告示の施行の際現に市町村の規則で定められている服制については、この告示による改正後の消防吏員
服制基準の規定にかかわらず、当分の間、従前の例によることができる。
つまり、「昔の基準のままでも当分構わないですよ」と言ってるわけですね。まあ予算制約の問題も大きいので、
東京消防庁でもつい最近まで背中に文字は入っていませんでした。