元採用担当のおぢさんです。私はスポーツ系の学科を卒業したわけではありません。回答が付かないようなので、想うところだけ書きますが活字なので、厳しい感じがしたらご容赦くださいね。 今から30年くらい前になりますかね。多くの大学(主に私学)で、雨後の筍のように「観光系」の学部学科が新設されました。イメージとしては、バブルでかなり増加した国内観光需要だけはなく、海外からのインバウンド需要も想起させる悪くはない取り組みに見えました。(インバウンドが使われだしたのは10年ほど前ですから、この頃は「日本への海外観光客」と呼んでました) しかし、いざ蓋を開けてみると就職先はバラバラで、多くの学生が学んだことを活かせないことがわかってきました。純然たる観光業と言えるのは、実際には旅行業(旅行代理店等)くらいです。その他に観光を構成しているのは運輸業(JR等)、製造業(お土産等)、宿泊業(ホテル等)、飲食業などであり、各々は観光だけで売り上げているわけではありません。観光業というのはある意味で幻影だったのです。 資格としては国内旅行業務取扱主任者(現在は国内旅行業務取扱管理者)などを取得したりするのですが、元来旅行業は就職先として大人気でしたから、当然高偏差値大からも応募が多数ありました。多数新設された観光系学生の受け皿としては小さすぎる上に、相手が悪かったのです。もちろん、最初から旅行業以外を目指す人もいたのでしょうが、私学や専門学校の理事会がそういった出口についてまで緻密な経営戦略をねって新設するはずもなかったのです。その頃に新設された観光系も、現在はごく一部しか残っていませんね。スポーツ系にも似たような匂いを感じるのは私だけでしょうか。 まぁ、流石にそのときの失敗を糧として具体的な出口を多少は想定しているようですが、スポーツというジャンルもいろんな業種の集合体です。あなたが③に書かれている「その道」にしても、そのスポーツチーム(or個人選手)を所有している企業への職員としての就職もあれば、用具メーカー(製造業)、イベントプロモーター(企画・運営業)、グランド・コート等を作る(建設業)、インストラクター(個人向けサービス業)、スポーツ用品店(小売業)等々様々な仕事で構成されています。 就職先の最も大きな受け皿になりそうなのはスポーツ用品店ですが、大学進学した時点で想定していた就職先とはいいにくいのかなと。また、インストラクターも本人が競技選手レベルにできることでなければ務まらないでしょう。 トレーナーもスポーツ系に含まれると言えば含まれるのですが、従来の柔道整復師や理学療法士も元スポーツ選手がやっていることも多く、大抵は競技選手の面倒も見ていたりします。大学や専門で学んだからといって、今さら何か特別な差異化が図れるとも思えません。 そして、もう一つの大きな課題ですが、大学で体育会系に所属している学生たちの多くがスポーツ系で就職しようとする現実とどう折り合いをつけるのかです。(←それ以外で体育会系に人気なのは営業職や警察などです)彼らの多くは学問よりもスポーツに打ち込んできたわけで、OBOGの先輩たちも代々スポーツ系に就職という図式ができあがっています。当然、部活の後輩や、同じ競技選手を優遇する傾向がありますから、そのパイプを持たない学生がどこまで勝負できるのか疑問が残ります。
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