ガザ地区からイスラエルへミサイルが撃ち込まれ、多数の人々がハマスに誘拐さ れました。子供、女性、老人、病人などもです。薬を飲まないと死んでしまう病 人も居るそうです。イスラエルは全面報復をするというし、どうしてこういう状 態になったのですか? いずれにせよ、起こるべくして起こった戦争だろうと思います。 今回の事態の直接的原因のひとつは、イスラエル国内政治の混乱でしょう。 ネタニヤフはもはやイスラエルを率いるだけの力はありません。国民から信頼されていません。そこで彼が取った戦術は超極右勢力と手を組むことでした。これによってパレスチナ人やガザ地区への締め付けや攻撃が激化し、今年は何度も衝突が起きてきました。 これに対して、ガザ地区の住民の中に実効支配するハマスへの不満が溜まり、ハマスに対するデモも起きました。ハマスとしては何らかの対応を取らざるを得なかったと言えます。 もちろん、今回のアルアクサの洪水作戦は、数年の時間を掛けて綿密に作られた作戦でしょうし、その背後にはイランの革命防衛軍が存在しています。 その意味では、米トランプ政権が中東の政治的、軍事的バランスを壊してしまったという背景があると思います。トランプはエルサレムをイスラエルの首都として認定し、イスラエルとUAE、バーレーン、モロッコ、スーダンとの国交正常化を仲介し、一方でイランとの核合意を破棄しました。 この結果、イランやパレスチナは加速的に追いつめられる事態となり、その後のバイデン政権も、そうした政策を取り消すどころか、今やイスラエルとサウジアラビアの国交正常化も近いと言われるまでになってしまいました。 つまりこれまで中東のイスラム諸国では、少なくともパレスチナ支持で一定の合意が形成されていたものが、ここに来て壊れようとしているのです。ハマスはそこに大きな不安を抱いた、もはや誰も自分を味方してくれないという絶望感に陥り、玉砕戦略に出てしまったのかもしれません。 三つ目に言えることは、ロシアのウクライナ侵攻の影響です。 世界の目はウクライナに集中し、その他の紛争地、侵略行為に対する関心が薄れてしまいました。ミャンマーや香港で闘っている人々にとって、それは打撃であり、パレスチナ人、ハマスにとっても同様であったろうと思います。 そして米国や西側諸国はロシアの暴虐については非難し、こぞってウクライナへ大きな支援をしているのに、パレスチナ問題では、全く逆に侵略者であるイスラエルを支援し、被害者であるパレスチナ側をテロリストとして非難しているという矛盾、ダブルスタンダードがはっきりしました。 パレスチナ、ハマスはもはや自力で戦い、血路を開く以外の方向性が無くなってしまったのです。
< 自分のペースで、シフト自由に働ける >
パート・アルバイト(東京都)この条件の求人をもっと見る
求人の検索結果を見る
< いつもと違うしごとも見てみませんか? >
覆面調査に関する求人(東京都)この条件の求人をもっと見る