解決済み
そもそも課税所得が余り多くない方はメリットを享受できません。iDeCo,NISAは良いですが、もし国民年金基金の加入について検討する場合、その制度運営上のいくつかの問題点を理解、納得しておく必要があると思います。 問題点1(加入員の減少) 現存加入員数は平成15年度末の78.9,万人をピークに令和3年度末は34.2万人となっています。しかも現存加入員の平均年齢は49歳と高年齢化しており、若い加入者は特に減少していることを意味します。 (引用国民年金基金連合会HP) https://www.npfa.or.jp/state/pdf/R3genzon.pdf 高齢化が進み、日本の生産年齢人口が減る中で、加えて厚生年金の強制加入の範囲が拡大しており、国民年金基金の加入者の増加は望めません。 これから65歳以上者が増え、超高齢化社会が到来します。掛金を支払う現存加入員より年金受給者が多くなり、生産年齢人口の減少が底を打つのは約30-40年間かかるのだったでしょうか。 問題点2(責任準備金の減少) また、掛金と給付額の大まかな考え方として、国民年金基金は加入者の掛け金の積立方式で、加入者ごとの積立金を運用し、その原資及び運用益で、平均余命まで給付され、平均余命以上の年金給付分は、加入者全体の運用益で支払いがされることになっています。 加入時期による予定利回りについて 65歳からの給付額に対する掛金の算定は、日本人の平均余命、年齢ごとの加入員の推移などの年金数理及び金利動向を以て、掛金や予定利回りが見直しされます。したがって、加入した時期の予定利回りは、その後の金利の変動に関わりなく保証されることとなります。このことが、国民年金基金の危機の根本的原因となります。 平成3年の制度開始当時の予定利率がA型・B型で年5.5%、C型で年6.5%と高く、この保証された高金利で70万人以上も加入し(平成6年度以後の予定利率が下がった後に加入した人たちは少ない)、この「お宝年金」と思ってる人たち(=当時30・40代で、現在60代~)が相当に高い割合を占めていることです。この当時の加入員の方たちがこれから大量に受給者になります。少なくとも、平成13年の予定利回り4%までの加入員が今後受給者となり、基金の財政を圧迫していく状況が続きます。 発足後予定保証利回り 平成3年度~ 5.5 平成7年度~ 4.75 平成12年度~ 4.0 平成14年度~ 3.0 平成16年度~ 1.75 平成26年度~ 1.5 ※予定利回りは加入時の予定利回りが保証されている。平成3年の5.5%から平成13年の4%まで、この間加入した加入員に、加入中は高利回りが保証されている。 現在、将来の給付に必要な責任準備金は80%ほどです。 問題点3(高利回り保証商品としての国民年金基金の清算時配当) 高利回りの個人年金保険が多かった千代田生命、東邦生命、日産生命などがバブル崩壊後、金融緩和の低金利に対応出来ず、解約が相次ぎ破綻しました。 同じく高利回り商品である国民年金基金は、解約が出来ないために、資産の流出はなく、破綻は免れていると言えるでしょう。 しかしながら、現在の加入者より年金受給者が多い状況に至っています。年金の支払いのためには加入者を増やす必要ありますが、追い付かず、責任準備金が必要水準から低下する一方です。 令和3年度末現存加入員数34.2万人に対し、年金受給者68.7万人であり、現存加入員の平均年齢は49歳と高年齢化していることからも、年金の支払いが増え続け、今後も責任準備金の減少は明らかです。 そのため現時点で解散しても、原資である掛金が100%戻ってくるのは難しいでしょう。 指導監督責任のある厚生労働省は、厚生年金基金を解散させましたが、国民年金基金の存在はより問題なのです。
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