学芸員自体は博物館法に基づく資格ですが、法律上の博物館は美術館や動物園、水族館といった施設にも当てはまるため、質問にある「水族館学芸員」という細かい資格はなく、一律に学芸員の資格となります。わかりやすく言うと歯科医を除く医師は専門分野が分かれているけど、法令上の医師免許があれば歯科以外の診察・治療・投薬の指示等が可能(例えば精神科や眼科でもインフルエンザの予防注射が出来る)であるのと、同じと思っていただくとわかりやすいでしょう。 学芸員の資格取得ですが、放送大学だと「博物館実習」以外の科目は取ることができますが、「博物館実習」については他の大学で科目等履修生で履修しないといけません。 問題は「博物館実習」のみ科目等履修生でできる大学が少ないということです。現状放送大学との提携で実習単独の科目等履修生を認めているのは、福岡県の九州産業大学と徳島県の四国大学のみです。その中で九州産業大学の場合を見ると、「九州国立博物館・福岡市博物館・久留米市美術館・北九州市立美術館」が実習先となります。また受講できる条件の一つとして「当該年度の第1学期までに全科履修生として4年以上在籍していること」もしくは「既に学士の学位を持っていること」が条件となっています。また時期としては4月〜12月と長丁場となり、費用は実習のみで9万円します(徳島の四国大学については資料がないため不明)。 水族館や動物園といった施設で実習を受けたい場合は、一度放送大学等で卒業した後、他大学の科目等履修生として登録した方がいい場合があります。また大学によっては「学芸員資格に必要な単位は自大学の単位に限る」といった制限があるため、その点も注意が必要です。 逆に言うと学芸員資格はどの分野でもいいので、学芸員資格に必要な博物館実習を含めた単位を修得して卒業できれば良いので、関東だと玉川大学教育学部通信教育課程には、学芸員資格取得を主目的とした課程があります。博物館実習も自前の博物館(教育博物館)でほぼ賄えるので、自己開拓や大学から紹介状を出す必要はなくなります(1週間ほど玉川大学教育博物館に通う必要がある)。また武蔵野美術大学造形学部芸術文化学科通信教育課程でも、博物館実習をスクーリング内で行うことができるため、こちらでも卒業と同時に取得が可能です。放送大学に似た通信制大学だと八洲学園大学も可能ですが、博物館実習のみ自己開拓等が必要になります(紹介状等のサポートはある模様)。 纏めると既に大学卒業している場合や水族館での博物館実習を希望する場合は、水産系学部のある大学での科目等履修生で学芸員課程があるところを探すこと(受講資格は要確認)。卒業していない場合で放送大学で学芸員資格を取りたい場合は、博物館実習のみ福岡もしくは徳島のみと理解しておくこと。他の通信制大学ならば玉川大学か武蔵野美術大学、八洲学園大学でも卒業と同時に取得できるという形になります。
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