「MVなどの映像を作る(企画する)仕事」 作ると企画するでは全く別会社の仕事です。まあ、本来はということで・・・きっぱりと区分されているわけではありませんが。 このような仕事の流れは、まず音楽出版社が所属アーティストのMVの企画を立ち上げます。メジャーなアーティストなら広告代理店に制作を委託します。この段階で企画コンペとなる可能性は5割ほどあります。 広告代理店では営業職(AE)が受注もしくはコンペに参加し、クリエイティブ部門のクリエイティブ・ディレクターに企画プランを作成させます。何案かのMV企画をクライアントにプレゼンし、通った段階で音楽の方向性や楽曲の映像イメージを得意とする映像制作会社(プロダクション)に制作を依頼します。この段階でディレクターが指名される場合もあります。 プロダクションでは、適任もしくは指名のプロデューサーが担当し、ディレクターやカメラマンなどスタッフを編成します。次々と全スタッフが決まりますが、編集を担当するテクニカルディレクターが撮影から編集に至るまでの流れや方法を決めることも多々あります。 この先は、出演者、撮影設定(セットなど)特殊効果、特殊撮影、など様々な手配が進行していきます。 こういった流れは、先に述べたテクニカルディレクターが握っています。企画コンテに描かれたイメージをどの様なかたちで映像化するか、クロマキー合成を使うのか、ロケセットを利用するのか、スタジオにセットを組むのか、CGを使うのか、カメラはクレーンを使うのか、ドリーなのか、ジンバルやステディカムを使うのか、モーションコントロールカメラを使うのか、最終的な完成コンテから逆算して編集の仕方が決まり、その編集に必要な撮影素材を撮るための機材やシチュエーションが選定され、その撮影に適任のスタッフが手配されるといった具合です。撮影前には、この撮影コンテを3D-CGで作成してカメラワークなどのデータをモーションコントロールカメラに移植するということもあります。 ザックリ、膨大な人数で構成されるためどの様な立ち位置で、作品にどうかかわりたいのか、自分ひとりで何でもできるなどということはありません。 アメリカではカメラマン(DOP:Director of Photography)はカメラを操作しません、ディレクションのみです。カメラオペレーターはズームもフォーカスもさわることはありません。専門の助手がいるからです。 メジャーな作品につきたければ、映像関連の大学に行くことは就職に対して不利です。優秀なプロダクションや広告代理店に入りたければ、一般的な学科でなるべくメジャーな6大学あたりが最強です。当然ですね、一般的な試験しかしません。そして、このような代理店やプロダクションで名声があがり独立できると判断した優秀な方がフリーランスとなったり、独立してプロダクションを立ち上げるなどします。こういった流れはテレビ局の局アナとほぼ同じです。 つまり、業界に入る段階では映像がらみの技術など“何一つ”必要とされてはいません。一般的な知識やコミュニケーション能力を要求され、映像がらみの知識は業界に入って学ぶものです。撮影技術や編集技術を持つ人たちが有利なのは、ずっとずっと下位の映像関連会社でのゴミ仕事の即戦力として歓迎されるものです。 メジャーなMVなら3000万円程度の制作予算がありますが、無名に近いアーティストや新人は300万円程度、ごみ仕事は30万円程度です。 おそらく底辺(30万円作品)で頑張っている方々のイメージが強いと思います。YouTubeで活躍したり、映像関連情報誌で紹介されるようなフリーランスの方々です。撮影も編集も自分でこなすような仕事です。 しかし、撮影から編集まですべて自分でできるということで、逆に楽しむことが出来ると考える方も存在します。 まあ、時間をかけてどの様なポジションで働きたいのか考えることですね。
とりあえず、映画をいっぱい観たらどうでしょう。 映像に敏感になるのです。
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