不動産鑑定士を目指そうと考えているのですが、今後も有望な資格だと思いますか?? 現在22歳で来年短答式、再来年論文合格…

Question

不動産鑑定士を目指そうと考えているのですが、今後も有望な資格だと思いますか??
現在22歳で来年短答式、再来年論文合格目標と考えています。
資格取得後の就職状況や平均給料、資格の活かし方などｱﾄﾞﾊﾞｲｽを頂ければと思います。
合わせて持っていると活かせる資格などはありますか??

同じように難関試験である公認会計士は私が調べられた限りだと不動産鑑定士試験よりも受かりやすい状況にあり、また給料や就職状況なども良いようでした。
不動産鑑定士よりも公認会計士の方が今後需要があるのでしょうか??

Answer 1

不動産鑑定の事務所に勤めています。（私は資格を持っていない事務職ですが）

今後も有望な資格だと思います。
若いときから目指す人はそう多くないので、若いというだけで他の受験者よりリードしていると思います。
資格取得の平均年齢は４０歳前後で、だいたい勉強し始めて５年くらいかかっています。
独学ではまず無理です。お金に余裕があるのなら、ぜひ学校に行くことをオススメします。一人より、仲間がいるほうが励まされますし。仕事も、できれば不動産鑑定に関わる会社に勤めることをオススメします。

うちの会社の取得者は、だいたい２～３年で独立します。
もしくは、銀行や保険会社などに転職したり。どちらも不動産の評価を扱っていますから。
お給料は独立するとその時によって違いますが、サラリーマンだと資格手当てが出るかでないかの違いで、そう他の人と変わらないのかも。

Answer 2

先ずは、両資格の歴史に付いて、カンタンに・・。
公認会計士も不動産鑑定士も戦後に創設された資格で、その意味では戦前から有った弁護士や税理士(昔は計理士と呼ばれ、大学を出ただけでカンタンに取れたそうです。)に比べると、比較的若い資格です。
公認会計士は戦後、GHQの指示で日本にも専門的職業会計人を、との要望から生まれた資格です。当時から、税理士の上位に有り、今ほどでは無いにしても、昔からその試験の難しさには定評が有りました。
一方、不動産鑑定士は昭和40年、当時ヤクザ業界の人がはびこっていた不動産業界に、不動産の鑑定評価のプロを、との要望により創設されました。当初は不動産業者のための経過措置としての試験が何回か行われ、難易度は宅建試験と同程度と言われる程のレベルでしたが(このカンタンだった当時にラクに資格を取った人達が、今は鑑定業界の大御所として大きな顔をしているのです。)、お上はこれを当時の最難関だった司法試験やそれに次ぐ公認会計士試験と同程度まで持って行きたかったらしく、回を増すごとにそのレベルはアップして行きました。二十年ほど前くらいには、既に司法試験や会計士と並び「三大国家試験」と言う称号をもらっていましたが、実質的には司法試験と並ぶどころか、その受け皿的資格である司法書士よりも易しいとされ、司法書士受験生にも格下と見なされ、まして前二者の資格には名実共にまだまだ全然及びませんでした。
平成バブル崩壊後、不動産鑑定士合格者の就職は惨憺たるもので、一人採るか採らないかの零細鑑定事務所にまで、二次試験合格者が殺到したそうです。この状況が様変わりしたのが、所謂不動産の証券化がメジャーになってきた数年前で、鑑定士の需要も飛躍的に高まりました。
そして現在。ご存知の様に、平成17年度からの新試験制度導入で、不動産鑑定士試験はかつて無い程の厳しい状況です。三大試験とは言え、旧二次試験であれば、合格率が10％を超えることも珍しくなかった旧制度に比べると、現段階での最終合格率2％と言うのは極めて酷な数値と言えます。司法試験や会計士試験が以前よりも受けやすくなった事を考えると、最難関とまでは行かないまでも、ほとんど前二者に難易度としても並んだと言っても過言では無いかと思われます。
だがそうすると、そこまでして鑑定士試験をあえて目指す意味が有るのか？？。と言う疑問も出てきます。
仕事の幅の広い弁護士や、上場公開に外部監査が義務付けられている事による公認会計士の仕事の需要に比べると、鑑定士の需要と言うのは、有って無い様なものだからです。通常、不動産を売却しようとする人は、無料の業者の鑑定でほとんどを済ませ、敢えて一件何十万と言う高額な鑑定士の鑑定を頼む人は稀です。但し、鑑定士の鑑定評価書にはお上のお墨が付くので、遺産相続などの際には水戸の印籠並みの威力を発揮しますが。司法試験や会計士試験よりも明らかに受かりやすかった旧二次試験なら兎も角、現状のとてつもない難易度と厳しい就職状況を見比べてみると、余りにも合格者は報われなさ過ぎるような気がします。
まだ白紙の状態で、これから勉強を始めると言うのであれば、私なら間違いなく公認会計士の方をお奨めしますね。コストパフォーマンスを考えると、全然そちらの方が良いと思います。