教えて!しごとの先生
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溶接について質問です。 私は金属加工を行う製造業に就いておりますが、溶接に関する知識が無いので教えていただきたいです。…

溶接について質問です。 私は金属加工を行う製造業に就いておりますが、溶接に関する知識が無いので教えていただきたいです。 溶接をする際に登場する「開先」について。 図面に開先指示がありますが、 強度を必要とする場合以外に開先が絶対必要な条件などはあるのでしょうか。 また、図面に開先指示がなくても開先をとる場合はありますか? ある場合、その条件を教えていただきたいです。 (例)板厚◯ミリ以上は開先が必要 など…。 よろしくお願い致します!

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    溶接は表から裏まで(上から下まで)溶け込んでいなければ、溶接部に母材と同等以上の強度をもたすことができません。 板の端面を突き合わせた状態で表から溶接して裏まで溶け込ますには板厚6mmぐらいが精一杯です。 したがって板厚9mmになると表から溶接した後でひっくり返して裏からも溶接するか、60度ぐらいの角度でV型の開先をとって溶接します。 これが質問者さんの言われる「強度を必要とするから開先をとる」ということですね。 この常識的な溶接方法を無視して「えーいメチャクチャ高い電流を流せば突合せでも溶け込むだろう」と常識を超えた高い電流で溶接して無理な溶け込みをさせたら、縦長の溶け込みになって冷却の過程で溶接部の中に「割れ」という欠陥が発生します。 昭和から現在に至るまで、日本だけでなく米国でもヨーロッパでも、溶接機・鋼材・ワイヤ・ガスなど溶接関連のメーカーが実験に実験を重ねて「この板厚はこの条件が最適」という標準的な開先形状や電流・電圧・溶接速度を見つけて発表しており、図面に指示された開先形状はこの標準条件を基にして決めているのです。 したがって開先指示が無いのに勝手にV開先をとることはありませんが、本来は1層で溶接するべきところ熱歪みの関係で低い電流で2層盛りすることになる場合などは設計者と相談して変更することはあります。 また溶接線が見にくい場合に「角をとる」ような感じの小さい開先を現場判断で行うこともあると思います。 なお板厚や溶接姿勢によって異なる標準的な溶接条件について、参考になる技術資料が公開されていますのでご紹介いたします。 http://chita.daido.co.jp/products/weld/shiryo/ds/05.pdf

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