ジャーナリストに必要な文章力は会社に所属して磨かなければなりませんか？

Question

ジャーナリストに必要な文章力は会社に所属して磨かなければなりませんか？興味あるジャンルは文化や宗教などでそっち方面で書ければ一番いいのですが違うジャンルでも構いません。

Answer 1

元雑誌編集者のライターです。扱う仕事の内容によっては、ジャーナリストを名乗る場合もあります。

カテマスのaiai_chiebukuroさんは、「そもそもジャーナリストになろうと志を立てている人は、もともと文章力を持っているはずです」「ジャーナリストを志すような人なら、大学入試の小論文なんて、大得意なんじゃないかな」と言っていますが、これは違います。

もちろん、ジャーナリストのなかには子供のころから文章を書くのが得意だった人もいます。しかし、実際に付き合いある100人近いジャーナリストでこれに該当するタイプはせいぜい半分くらいかな。今は名前が知られているジャーナリストであっても駆け出しのころは本当にひどい文章を書く人もいましたから。私自身、編集者としてそういった方たちの原稿を直していたので（笑）。

それにジャーナリストって、新聞記者や編集者、テレビの報道マンなどか転身する人もいますが、その一方で叩き上げみたいな人も多い。だから、カテマスが言っているのは、前者みたいなタイプのジャーナリストかもしれません。

業界には後者タイプのジャーナリストも同じくらいいるので。

編集者目線として言うなら、ジャーナリストには作家みたいなセンスも文章力も必要ありません。相手に分かりやすく伝えられさえすれば、それいいので。

相談者さんの「必要な文章力は会社に所属して磨かなければなりませんか？」という質問についてですが、現場で仕事をしていくうちに磨かれていくと思います。勉強というよりは実地で覚えていく感じですね。

それと書き忘れましたが、「取材力が必要」という点においては同感です。ジャーナリストになるような方は、好奇心や行動力などが人一倍強い人は本当に多いですね。

才能があるかなんかやってみないと分かりませんし、私に言わせれば新聞社やテレビ局などメディアの最前線にいる人であっても「ジャーナリストに向いていない」と思う人は多いですよ。

興味があれば、とりあえず目指してみればいんです。そのうえで自分で判断すればいいのですから。

基礎的な学力、知識は必要ですけど、それを10代のうちや大学卒業までに身につけなきゃジャーナリストになれない、なんてことは全然ありません。20歳を超えてから身につける人も多いですし、私もそのタイプです。

むしろ、遠回りしてきた人が学ぶ場合、自らの意思で知識を得ようとしているわけですから、小中高校で与えられる詰込み型教育よりも効率的との見方もできます。

文化や宗教に興味があるなら大学で専攻するのもいいですし、海外に行って異なる文化や宗教に触れてみるのもいいでしょう。

私はそこまでのことは考えていませんでしたが、学生時代にバックパッカーとして海外をたびたび訪れたことは今の仕事をするうえで大きな財産となっています。

まあ、散々偉そうなことを書きましたが、私の場合は「有名人と仕事がしたい」という極めてミーハーな動機ですけどね（笑）。

以上、参考にしていただければ幸いです。

Answer 2

そもそもジャーナリストになろうと志を立てている人は、
もともと文章力を持っているはずです。
その人が書いた文章を読めば、
ジャーナリストになれる可能性があるかどうかは一目瞭然です。
もっと言うなら、
その人がどういう人物か分かれば、
ジャーナリストになれる資質を持っているかどうかが分かります。

物事を捉える客観性を持っているかどうか、
世の中で起こることに問題意識を持っているか、
幅広い好奇心を持っているか、
事実を丹念に追う粘り強さを持っているか、
権力に疑いを持てるかどうか…
こういう資質が、
ジャーナリストの取材力の基礎になるのです。

ジャーナリストになれる資質を持っている人が、
新聞社などで取材経験を積み、
独立する…というのが王道の流れですが、
それ以外にも、
そういう資質のある人が、
興味のあるテーマを粘り強く追い続け、
まとまった文章を出版社などに持ち込む、
という道もあります。

あらためて。
ジャーナリストに必要なのは、文章力だけじゃありませんよ。
文章力なんて最初からあって当たり前です。
磨いていかなければならないのは、取材力の方です。

あなたは、文化や宗教の分野に興味があるということですが、
例えば、どういうことを取材したいですか？
新興宗教の入信者を探っててみる？
あるいは、伝統仏教の新しい姿を見つめてみる？
日本国内のイスラム文化を追ってみる？
切り口は無数にあります。
それを独自の視点で追い掛けるのがジャーナリストです。