少し質問を置き換えましょう。 ラグビーやアメフトをしているとどのような職業に有利ですか? 1. ラグビーの選手やアメフトの選手になるのに有利です。 むしろやっていなければ選手にはなれないでしょう。 2. ラグビーやアメフトは強靭な肉体とスピードが要求されます。もちろんポジションにもよりますが。またチームワークも必要でしょう。そういう意味でこれらの要素が必要なあらゆる職業に有利になります。実際ラグビーをやっている選手は辛い練習に耐えてきていますから、社会でもやっていけるという自信があるでしょうし、そういう信頼も少なからずあるでしょう。 ここで本題への回答。 音響、画像の信号処理技術をやっていると、音響機器の設計やカメラの設計に携わる仕事に有利です。これは上記の例で言えば「1.」にあたるそのまま選手になるような形です。 一方で「2.」のパターンの音響や画像の信号処理技術をやることで身につく事柄がどのような職業に生かせるかです。 まず信号処理は基本的にソフトウェア上で達成されます。大量のセンサー類を導入し情報を処理すればいいところを、数学的な面で工夫をすることで、センサーの数を減らし、更には価格の低い低精度のセンサーでも上手く処理ができるような方法を見つけるなどのコストを削減にも繋がります。そのような頭を使って工夫して、無駄を省くという力はつくでしょう。更にお金のことだけでなく、ソフトウェアをプログラムで実現する際には、同じ内容のプログラムは無数にあれど、その計算量が大きく変わってくる場合があります。計算量が少なければ、より短時間で処理を終了することができるわけです。プログラム全般ですが、同様の論理を実行しているとしてもより効率の良い方法が好まれます。(実際の企業ではプログラムをそれぞれが少しずつ担当するため、他の人が分かるように書かなければいけない場合もありますが、個人の研究なら関係ないでしょう) また画像の信号処理の手法を学ぶことで、応用数学の重要な手法に触れることができます。例えば多重解像度分解という手法は、後々にウェーブレット解析という形で一般化されていきます。ウェーブレット解析は画像だけでなく様々な信号の処理の可能性を秘めています。 主成分分析という信号処理方法は、信号の重要な特徴を抜き出す特徴抽出という手法の一種ですが、重要な特徴だけを見ることで余計なことデータ省いてデータの圧縮を行えます。そしてこの本質的な情報を抜き出すという特徴抽出は、人工知能を実現する際の機械学習の手法に頻繁に用いられます。 このように画像処理や音響処理に用いられる数学的手法は他の分野でも応用することができます。従って同様の数学的知見が要求される仕事に有利です。 結局応用数学という立場から見ると、物事を統一的に見ることができ、その応用数学を使う対象が画像処理だったり音響処理だったり機械学習だったりしてくるのです。 ですから学んだことを自分のモノにして、更に他の事に生かせる力があれば人工知能でも制御設計でも構造設計でも生きてくることになります。 最後に、上記のように活かしきることは非常に難しいです。 ハッキリ言って画像処理などに限らず情報工学は他の工学に比べ数学を非常に多用します。応用数学という面では工学の中で最もハイレベルです。その応用数学を理解していく過程で得られるものは非常に大きいはずです。 もちろん機械には機械の、電気には電気の、材料には材料の学べることがあるのですがね。
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