解決済み
構造や設備→建築家× 意匠設計→建築家○ 意匠設計…デザインセンスがいる ということですか? また、建築エンジニアとは簡単にいうと何をするんですか?
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元ゼネコン職員です。 まず何を以って建築家と呼んでいらっしゃるのか検討もつきませんが、根本から間違えているかと思います。 建築家とは意匠設計のみではなく、構造設計も重要です。 構造計算のみ外注という人は少なくないですが、巨大な建築物において構造体すらも意匠設計の一部として考えている人もいます。 設備設計は主にサブコンと呼ばれる専門工事業者さんが設計者から依頼を受けて行う事が多いです。 よって >構造や設備→建築家× >意匠設計→建築家○ はマチガイです。 また建築家なんて呼称そのものが大間違いであり、建築設計者でしかありません。 建築家なんてのは素人が勝手に呼んでいるだけにすぎず、建築家という職業は実際には存在しません。 ちなみに意匠設計については確かにセンスは必要でしょう。 しかし意匠設計において最も重要なのは、貴方の言うセンスではありません。 経験と知識が最も重要だと思っています。 なぜなら、建築物は使ってこそ初めて意味があるものであり、芸術品のように眺めて満足するものではないからです。 なので使用者が最も快適に使用できる事こそが素晴らしい建築物であり、その中で機能美も含めて建築物は性能を担保されるべきなのです。 あとは流行の仕上げや、設計者独特の要素が加わっていくだけであって、有名な設計者も多くはそれを目的としております。 つまり素人だけがデザインだのセンスだのと言っているんです。 あと建築エンジニアってかっこよく言っていますが、直訳すれば建築技術者です。 技術者とは設計者や現場監督、そして専門工事業者の中でも技術的知識を有した方々だと思います。 熟練の左官工や大工は技能者であり、エンジニアの枠内には入ってこないと思います。 専門工事業者で技術的知識を有した人って判りにくいと思いますが、例えば杭工事業者さんの中にいる地質に詳しい人や、建具工事業者さんの建具設計者等ですね。 これらの方は中には技術士がいるぐらい素晴らしい知識を持っておられます。 当然建築士や現場監督も一級の国家資格を有した人が多いです。 重機オペレータに建築エンジニアはいないとは言えませんが、一般的には技能者ですからエンジニアとは呼ばないでしょう。
建築生産の場には、設計と施工という2つのプロセスがあります。 これは、一般の工業生産では、設計と製造と呼ばれますが、ともかく、まず設計し、その設計の通りに製造する、という意味では、本質的に同じです。 すなわち、設計は、製造する前段階のプロセスであり、製造する内容をコントロールするという役割を果たします。 さて、建築生産と、一般の工業生産との大きな違いは、建築物の場合、そのほとんどが請負工事によって建てられるということです。すなわち、施主(=注文主)が、工事業者に工事を注文し、工事業者はその注文に応じた建物を造って引き渡すということになります。 つまり、一般工業生産品の場合なら、消費者は、最終製品を直接見て、比較をしながら選ぶことが出来ますが、請負の場合、施主は出来上がった最終の製品を見て購入するわけではありません。 ただ、設計図書を工事業者に手渡して、その通りに出来上がることを期待するしかないのです・・・(-。-)y-゚ そこに、建設業における設計と施工の分離の社会的意味があります。 歴史的に、建築請負業者が正直であったためしはなく、依頼した通りの建物が引き渡されないという事故(というか犯罪)が、数多くあったがために、施主の立場に立って、工事業者を監督・指導するというプロフェショナルの必要性が求められてきたわけです。 それが、建築家の根本的な存在理由であって、世界中のあらゆる国で、そういう「施主の側に立つ」という役割を担うプロフェッショナルが養成されているわけです。 先進国で、そういう制度が無いのは、日本だけです・・・(-。-)y-゚ ですから、建築家の役割は「意匠(デザイン)設計」だけに限定されるわけではありません。 より重要なことは、構造や設備も含め、トータルに設計全体を統合し、施主のために、ゼネコン(工事業者)の不正を防止するという役割を果たすことなのです。 意匠設計は、別名「総合設計」とも呼ばれますが、デザインよりもそちらの方が、実は、重要なのです<(_ _)> ところで、建築の設計といっても、その分野は、たいへん専門化され、分業化が進んでいます。 例えば、構造設計の専門家は、意匠や設備のことはほとんど知りません。 逆に、設備の設計者は、他の分野のことは分かりません。 そこで、誰かが、技術分野相互の調整を図ることが重要になって来ます。 その調整者がアーキテクトです。 建築家は、アーキテクト≒統合者としての役割を期待されている職業ですが、一方、ある分野の専門家は、その分野での部分的な、しかし高度に専門的な役割を期待されています。 そういう専門家を、建築に限らず、エンジニアと呼びます。 ですから、エンジニアは、全員が設計者というわけではありません。 極めて単純にいえば、エンジニアとは高度な技術分野の専門家ということになります<(_ _)> 例えば、建築の現場監督もエンジニアの一種です。 しかし、専門家ではあっても、その技術取得の過程が比較的容易で、経験的に修行することが可能な職種は、エンジニアとは呼ばれず、テクニシャン(≒技能者、≒職人)と呼ばれます。 世界的には、アーキテクトとエンジニア、テクニシャンとは厳密に区別されており、アメリカでは、エンジニアの専業企業が数多く存在しますし、職人の専門組合も極めて大きな力をもっています。 日本では、これまで、設計エンジニアは、みそもくそも一緒に、設計事務所という企業形態に押し込まれていましたが、高度な設計の専門化・分業化の必要の増大に伴って、専業の設計企業も増えてきました。 以上、大雑把ですが、建築業界の役割分担を説明いたしました。 日本国内では、建築家の必要性はあっても、制度的にその需要は極めて少なく、他方、エンジニア(≒専門技術者)の需要はますます増大していることがお分かり頂けたかと思います<(_ _)>
意匠はセンスいりますね。努力じゃとうにもならないと思います。 施工管理とか構造設計とか建築技術に関わる全てではないですか?私は重機オペもだと思っています。
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