解決済み
ミスター高圧ガスさん。 いきなりの質問すみません。 今日、新日鉄大分製鉄所で起きた酸素タンクの爆発事故ですが、推定される発生メカニズムや、同様の災害を発生させないために気を付けなければならない事など、わかる範囲で教えていただけないでしょうか?
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お疲れ様です。ミスター高圧ガスと申します。 通りがかりで見つけたので回答しますが、正式にはリクエストの手続きをしてくださいね。 さて、回答ですが、現時点においては発災から24時間も経過していないため、事故原因もわからず当然ですが、対策についても何をして良いかがわからないと思います。 そもそも、今回の発災元は新日鐵住金(株)大分製鐵所ではなく、新日鐵住金の構内にある「(株)大分サンソセンター」における事故です。 大分サンソセンターというのは、空気を低温で液化分離することによって、窒素、酸素、アルゴンなどを作りだし、特に製鉄の過程で大量に酸素を必要とする製鉄所に酸素や窒素を供給するための会社です。 製鉄の方法が、高炉、電気炉にかかわらず、一定規模の製鉄所にはこのような「〇〇酸素センター」なる会社が存在していることが多いです。 今回の事故が起きた「(株)大分サンソセンター」は、大陽日酸の子会社ですので、事故情報は親会社である太陽日酸のサイトに新聞情報よりも、多少は詳しく掲載されています。 https://www.tn-sanso.co.jp/jp/index.html まず、破裂したのは酸素の貯槽ではなく、放液溜というものです。放液溜については、大陽日酸の説明ですと「製品としては不要となった液体のガス(酸素、窒素、アルゴン)を空気中に放出するための設備」とあります。 低温の液化ガスの設備ですので、常用圧力はおそらくそれほど高くないので、設計圧力そのものも低いものと想像出来ます。設計圧力が低いということは、材料の強度を低く抑えることが出来るため、素材の厚さが薄いことが想像出来ます。 一時的に低温の液化ガスを貯めおきするにしても、気化しないようにするのであれば、この「放液溜」も二重殻の真空断熱構造であるのではないでしょうか。 大陽日酸の第1報をみると、3号空気液化分離装置を停止し、液化分離装置内の液化ガスを移そうとして、1時間ほどして破裂しているため、 (1)非定常状態のためにバルブ操作を誤って「放液溜」の内圧が上がる操作をしてしまったため、内圧が急激に上昇して「放液溜」なる容器が破裂してしまった。 (2)「放液溜」の欠陥、または劣化により溶接箇所の不良で、二重殻の内槽部分から外槽部分にガスが漏えいして真空断熱が出来なくなり、内圧が急激に上昇して「放液溜」が破裂してしまった。 というようなことが想像されます。 ただし詳細の事故調査が進んでいないので、あくまでも私の個人的な少ない情報による推測です。事故原因が明らかになっていくでしょう。 なお、この手の破裂事故としては、1992年の北海道での窒素CEの貯槽の破裂事故が有名です。400mほどのところで飛散物が発見されているので、今回も似たような距離で飛散物が見つかるかと思います。 http://www.sozogaku.com/fkd/cf/CB0011017.html
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