解決済み
基礎法学の問題(行政書士試験過去問)から質問です。2. 刑法における窃盗罪が成立するためには、財物の占有が奪われることが必要であり、情報が記録されている媒体を持ちさることなく情報だけを違法に収得しても、財物占有が奪われることはないから、窃盗罪は成立しない。 3. 著作権、特許権などの情報に関する知的所有権が財産として保護されるためには、官公署に登録されることが必要であり、登録されていない著作権、特許権は第三者に対抗することはできない。 2は正しく、3は誤りとなっています。その理由と申しますか、解説をお願いできればと思います。 よろしくお願いします。
114閲覧
2. 刑法における窃盗罪が成立するためには、財物の占有が奪われることが必要であり、情報が記録されている媒体を持ちさることなく情報だけを違法に収得しても、財物占有が奪われることはないから、窃盗罪は成立しない。 →刑法の窃盗罪が成立するためには、他人の「財物」の占有を侵害する行為が必要です。この「財物」ですが、原則は有体物(固体・液体・気体)を指すとされ、電気のみ例外的に財物とみなされます。物理的に管理が可能な物ならば、無体物でも財物に含めてよいとする考えもありますが、いずれにしても「情報」それ自体は「財物」に含まれません。 そうすると、情報が記録されている「媒体」なら「全体として財物」といえますが、「情報のみ」では「財物」でないため、それを盗み取ったとしても窃盗罪にはならず、選択肢は正しい内容です。 3. 著作権、特許権などの情報に関する知的所有権が財産として保護されるためには、官公署に登録されることが必要であり、登録されていない著作権、特許権は第三者に対抗することはできない。 →特許権については、官公署に登録することで成立するため(特許法第66条1項)正しい内容です。 しかし、著作権は、法律上は、著作物を創作すると登録手続を経ることなく著作権を享有できるとされていて保護の対象になります(著作権法第17条2項、無方式主義)。著作権の登録が対抗要件となるのは、著作権が「第三者に譲渡」された場合です(法77条1号)。 以上から、著作権に関しては誤った内容の記述となります。
< 質問に関する求人 >
求人の検索結果を見る
< 平日勤務で週末はリフレッシュしたい人におすすめ >
求人の検索結果を見る
< いつもと違うしごとも見てみませんか? >
求人の検索結果を見る