日本語教師の求人 需要と供給について

Question

日本語教師の求人 需要と供給について日本語教師は生活が厳しいとはよく言われますが、求人はいつもあります。それも結構あるように見受けられます。

また、日本の国力がバブル時のように強くなく、（諸外国の国力が向上したとも言えますが）、長期的に見れば緩やかに衰退していくとであろうと予測される中で、来日外国人は増加中。つまり少なくとも今後10年間ほどは潜在的需要は今後もある。

日本語学校数も激減することもなく、大学は外国人留学生獲得に躍起になっています。

政府の30万人計画もありますし、企業も日本語のできる日本で大学を卒業した留学生の就職を大幅に増やしています。

このような状況から、将来的には日本語教師の供給が一定ならば、教師の給料は上昇するのでは？と考えていますが皆さんはどうお考えでしょうか？現役教師の方の意見をお願いします。

Answer 1

現役の日本語教師です。私が感じていることを書いていきます。

＜求人（日本国内）＞
・日本で安定して仕事を取ろうと思ったら、大学院まで出ていれば安泰です。院卒であれば、各大学機関の講師等の仕事があり、そちらだとかなりお金をいただけます。
・また、日本語教育関連の教育機関等も院卒募集です。

・大都市でしたら日本語学校がたくさんあります。常勤講師になれば、食べていけるくらいにはなれると思います。
・非常勤講師の場合、掛け持ちをしていることが多いです。（私は日本にいるとき、午前は日本語学校、夕方から企業で教えていました）
・1コマいくら、という感じの勤務が多いので、当然保険はないし、有給もありません。その代わり、集中して仕事を入れたいとき、少々のんびりしたいときを自分で少し調整できます。

＜求人（国外）＞
・私は現在中国で日本語トレーナーとして企業に就職しています。有給もボーナスもあり、日本にいる以上にお給料をいただいています。
・海外ですと、①大学、高校など教育機関 ②日本語学校 ③企業 と大きく分かれます。③の企業が一番給料が高く、安定しています。次は①。給料はそこそこですが、自由時間が多かったり、住居・食事つきだったりして、待遇はいいです。②の日本語学校は、学校によるという感じです。ただ海外の場合「日本人だったら誰でもいい」的な学校もあり（未経験可とか）、そういうところですと、お給料は少ないです。

＜今後について＞
・日本語学校は細々とやっていくのかなあと思います。以前は日本語を学んで仕事に役立てたい、と思って来日する外国人が多かったですが、徐々に減って行っているというのが、現場にいるものとしての実感です。
・日本語学校は学生ばかりではなく「日本人配偶者を持つ人（奥さん）」もかなり通われています。日本人と結婚したい！というアジアの女性はまだ多くいますので、こちらの方が需要があるかも・・・？
・また、日本のカルチャーが受けていることもあり、アニメが入口になって留学をしたり、日本語を学んだりしている人も多いです。そちら方面に強く、かつ、英語ができると、ヨーロッパ圏でしたら仕事はあります。

私も以前は相談者様のように「いずれは衰退する職業なのでは？」と思っていましたが、実際に現場にいると、留学生ばかりでなく、企業の人、生活者、などなど、出会う機会もありますし、需要もあります。ですが、それと給料の上昇は一致しないかなあというのが、正直な感想です。

Answer 2

＞日本語教師....求人はいつもあります。
＞それも結構あるように見受けられます。

よく見てみましょう。一見、多く見えますが、
その求人の70-80％が「非常勤」です。
つまりパート・アルバイト。フリーターと同じです。
時間給(コマ給)を厳密に計算すれば、ほとんどの方が、
日本語教師だけでは生計は困難です。

さらに言えば、各求人も非常に細々と採用条件を設定しており、
実際に適合する求人は非常に少数です。

＞来日外国人は増加中。

来日した外国人の中で、本格的に日本語を学ぶようになる人はごくこく少数です。

日本人がハワイやグアムに行ったからといって、みんなが
フルタイムの学校に何百万円も払って英語を学ぼう、なんて人は少数ですよね。
メジャーな英語でさえもそんな感じなのに、
マイナーな日本語だと、さらに厳しいです。
(つまり、日本語教師が生計を立てていけるほどの日本語学習者増加はたいして期待できない。ましてや今ではアジア言語を選択するなら、中国語を選択する人のほうがますます増加している。)

＞少なくとも今後10年間ほどは潜在的需要は今後もある。

今後10年でますます中国語学習者が増加するでしょう。

＞日本語学校数も激減することもなく、

1990年代前半に大幅につぶれてしまいましたからね。
今はどこも細々とやっている状況です。
ましてや2012年を境に、特に韓国の学習者減で、経営が危ういところが多い。

＞大学は外国人留学生獲得に躍起になっています。

日本人の若者人口が減り、定員割れしているので、大学も嘘でも何でも外国人獲得するしかないじゃないですか。
でも日本の大学の人気度って海外では低いですよ。

先日も山口福祉文化大学が中国留学生127人を除籍しましたね。理由は、ビザを取得した後、授業に出ずに大都市部でアルバイトをしていたため。つまり、日本の大学にアジアから来る人間の主目的の１つは、日本語習得ではなく、相変わらず「お金稼ぎ」なのです。1,2年のうちに「yen」だけ200万円ほど何かしらの方法でゲットすれば、母国では一生遊んで暮らせたりする国が多いんですよ。日本で金稼ぎするにはたいした日本語力は必要ありません。中には、大学でのビザを傘にして、集中的に犯罪に手を染めて荒稼ぎして母国に帰っていく者も後を絶ちません。
↑
（日本語学習ではなく）金稼ぎ目的での日本への嘘「留学」は、1980年代からずっと変わっていません。

＞政府の30万人計画もありますし、

3.11の大震災や領土問題で頓挫しています。
さらに来たる南海トラフ巨大地震が起きたら、もう致命傷です。

＞企業も日本語のできる日本で大学を卒業した留学生の就職を大幅に増やしています。

その反面、楽天しかり、日本語は必要なく、英語でやっていく日本企業も増えてますね。

そもそも日本語教師というのは、単なるコマあたりなんぼの語学教師です。
語学教師というのはいつの時代もそんなものです。

日本がバブルだった時代でさえも70-80％が非常勤講師だったのですから、今後も変わることはありません。