解決済み
総合物流と3PLについての質問です。現在就職活動をしており、企業研究を進めていく中で総合物流と3PLについて疑問がでてきました。この二つの違いはなんでしょうか。もし同じ言葉を指している場合は、なぜ企業は3PLであることを強調しているのでしょうか。どうか回答のほどよろしくお願いします。
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当方、物流業従事者です。 長文になりますが、総合物流と3PLについて出来る限り分かりやすく回答させて頂こうと思っておりますので御了承下さい。 質問者様のように物流を難しく考えておられる方もいらっしゃいますが、物流(作業・工程)は中の身近な事に全て置き換えることが出来ますので、一番分かりやすい家の中で例を挙げてみます。 物流の一連の流れの図式化 ①(商品化する為の)企画→②(商品製造の為の)原料等の調達→※③原料等を製造する企業への運搬→④商品の製造化→※⑤完成品を保管する物流倉庫まで配送する為の運搬→⑥物流倉庫での保管→⑦各店舗に配送する運搬→⑧各店舗への納品 という①~⑧の消費者様まで辿り着く工程が一般的な物流工程となります。これを家の中の事に置き換えてみます。 ①お母さんが夕飯を何にするか考える ②スーパーやデパートにおかずの材料を購入する ③買った商品を車や自転車で家へ持って帰る ④台所で材料を調理する ⑤台所から冷蔵庫まで持ち運ぶ ⑥冷蔵庫で保管 ⑦冷蔵庫から出して、皆がいてるテーブルまで持ち運ぶ ⑧それぞれの前におかずを置く といった感じになります。 これを踏まえて総合物流と3PLの説明に移ります。 A:総合物流…①~⑧の全てをトータル管理している企業を指します。 B:3PL…①~⑧の一部の業務を他の企業に委託する事を指します。 Aの例:お母さんがおかずの調達~調理~保管~食卓にならべるまで全て1人で行う事を総合物流 Bの例:お母さん1人では手が回らず、子供やお父さんにおかずの材料調達をお願いする(調達の一部を他に依頼する)業務を3PL と言います。 現在の物流業は1企業で全てを行っている総合物流(地域によってはトータル物流とも言う)の例としましては日本通運が挙げられますが、総合物流の日本通運も実は他の企業からの委託倉庫として使用している所もあるようです。 総合物流のメリットとしましては、一貫して管理できているので他の企業からの信頼も厚くなる。 3PLのメリットとしましては、他の企業との情報交換も出来、他の企業の情報収集も可能となる。 といったメリットも兼ね備えております。 長文説明となり大変申しわけございません。 失礼します。
なるほど:5
ちょっと古い資料になりますが、1997年の総合物流施策大綱の中で3PLとは「荷主に対して物流改革を提案し、包括して物流業務を委託する業務」と定義づけられています。要は「荷主企業の物流機能である輸送、保管、在庫、顧客サービス、荷役、情報サービスなどを、荷主企業に代わって一括(フルライン)して提供するか、もしくは、これらの機能を個別にまたはいくつかを組み合わせて、一定期間契約に基づいて提供する事業者のこと」を指すのです。総合物流とは「輸送、保管、荷役など何でもできますよ」ということを称していると思われます。要はサプライチェーンの最初から最後まで関われます、ということを言いたいのだと思います。 しかし注意しなければならないのは、3PLにしても総合物流にしてもその定義通りできている会社は日本にはまず存在しないということです。顧客からフルラインで受注し、物流改革に寄与できる会社は超大手でも特に「改革」という観点で引っかかってしまいます。残念ながら現時点では日本には皆無と考えた方がよいかもしれません。もちろん、輸送では対応できます、倉庫業務ではお任せ下さい、という会社はあります。しかしサプライチェーン全体を包括的に面倒をみることはスキル的にかなりハードルが高いと言えます。 3PLという言葉が先行し、何となく言葉的に言いやすい、あるいは業界では一般的だから使われる場面が多いのだと思います。就職活動を行う際にはそもそもその会社がサプライチェーン全体で何を寄与できるのか、顧客に対して物流改革を提案するノウハウと経験を持っているのかに注意したらいかがかと思います。面接の時に「御社は荷主企業にどういった物流改革の提案をされているのですか?」と聞いてみると、「おっ、こいつは結構研究しているな」と思われるかもしれません。 こういったことを研究するには次のサイトが参考になります。 http://blog.livedoor.jp/gz0210/ 少しでもご参考になったのであれば幸いです。
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