行政事件訴訟法にある内閣総理大臣の異議について。行政権から司法権への介入として三権分立に反する違憲の制度ではないですか？

Question

行政事件訴訟法にある内閣総理大臣の異議について。行政権から司法権への介入として三権分立に反する違憲の制度ではないですか？

Answer 1

質問者さんの理解で正しいと思います。

結論から言えば、違憲の可能性が高いです。行政法や憲法の学会でも違憲説が多いとされ、次に行政事件訴訟法が改正されるなら、この制度はなくなる可能性があります。

では、なぜこんな制度が規定されたかといえば、ＧＨＱ占領時代に作られた制度が、現在の行政事件訴訟法に引き継がれたということです。ＧＨＱは、もともと日本の司法に不信感を持っていたと言われます。

また、裁判所による執行停止という作用が、司法作用ではあるものの行政権への介入的な面もあり、この介入的な部分への対抗手段として総理大臣の異議という制度があるため、「明白に違憲」とは意識されなかったのもあると思います。

いずれにしても、違憲の疑いが強い制度と理解されてokです。