解決済み
中学校教諭一種免許状と中学校教諭二種免許状の違いは、所要資格を得るのに必要な最低限度の基礎資格に違いがあります。御質問者が触れなかった中学校教諭の普通免許状には、この他に中学校教諭専修免許状があります。簡単に言えば専修免許状は大学院修士課程修了程度、一種免許状は4年制大学卒業程度、二種免許状は短期大学卒業程度の教員免許状に相当します。近年では専修免許状(修士レベル)と一種免許状(学士レベル)が主流になっております。 中学校教諭専修免許状は、大学院修士課程(博士前期課程)を修了し、修士の学位を取得し、中学校教諭一種免許状を取得するのに必要な単位の他に、大学院修士課程(博士前期課程)で教科又は教職に関する修士課程レベルの専門科目について24単位を修得することが必要になります。中学校教諭専修免許状は、1989年4月1日に新設された免許状で、例外的に、1990年4月1日前に大学院に入学し、1993年3月31日までに修士の学位を得た中学校教諭一種免許状取得者も、中学校教諭専修免許状を取得することができます。一般的には、教職課程を修めた大学院修士課程修了者は、中学校教諭専修免許状ととも、高等学校教諭専修免許状(1989年3月31日までは高等学校教諭一級普通免許状)を一緒に取得します。私立中高一貫校の中にはそこで教員になるのに修士レベルの専修免許状が求められることがあります。 中学校教諭一種免許状は、4年制大学を卒業し、学士の学位(1991年6月30日までは学士の称号)を取得し、各教科毎に教科に関する専門科目、教職に関する専門科目等の所定の単位を修得することが必要になります。1989年3月31日までは中学校教諭一級普通免許状でした。一般的には教職課程を修めた4年制大学卒業者は、中学校教諭一種免許状とともに、高等学校教諭一種免許状(1989年3月31日までは高等学校教諭二級普通免許状)と一緒に取得します。私立中高の教員はもちろん、少なくとも公立学校(特に中学校・高校)の教員として在職する場合は一種免許状の取得が求められます。 中学校教諭二種免許状は、短期大学を卒業し、短期大学士の学位(2005年9月30日までは学校教育法第69条の2第7項に定める準学士の称号)を取得し、各教科毎に教科に関する専門科目、教職に関する専門科目等の所定の単位を修得することが必要になります。1989年3月31日までは中学校教諭二級普通免許状でした。中学校教諭二級普通免許状が設けられたのは、戦後直後、新制中学が発足する際に、4年制大学卒業程度の中学校教諭一級普通免許状取得者だけでは新制中学の教員の数が足りなかったからです。1954年12月2日までは、教職課程を修めた短期大学卒業者は、中学校教諭二級普通免許状とともに、高等学校教諭仮免許状と一緒に取得していたそうです。現在では、高等学校教諭には二種免許状はないし、中学校教諭二種免許状を有する教員は中学校教諭一種免許状を取得するよう努力する義務が教育職員免許法によって課せられています。実際には、短期大学で中学校教諭二種免許状を取得する事例は極めて少なくなっています。 要するに、中学校教諭の一種免許状と二種免許状の違いは、戦後直後の新制中学校教員の需給関係上、できれば中学校の教員になるには、4年制大学卒業程度の一種免許状を有するのが理想・標準であるが、戦後直後で新制中学発足当時は短期大学卒業程度の二種免許状取得でも中学校の教員の道を開いて、後で大学などで中学校教諭一種免許状を取得するのが望ましいという当時の教育事情が反映されています。よって現状では、中学校教諭二種免許状に関しては、短期大学卒業で中学校の教員に採用される事例はごく僅かなので、歴史的役割は終わりつつあるといっても過言ではありません。
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1種と2種の違いは、簡単に言えば取得単位数の違いで、基本的には、短大なら2種免許、大学なら1種免許を取得出来ます。
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