作家志望の方で、絵本作家希望の方ってどれくらいいるのかご存知の方いますか？そういう方々は、絵本作家になるまでどういう仕事…

Question

作家志望の方で、絵本作家希望の方ってどれくらいいるのかご存知の方いますか？そういう方々は、絵本作家になるまでどういう仕事や生活をされてるのでしょうか？絵本業界のことを調べていて、ふと気になりました。

Answer 1

絵本作家希望の方がどれくらいいるかは推定できませんが、絵本作家のみで生活されている方は、ほんの一握りですよね。名前が聞こえてくる有名作家だけでしょう。
多くの方は、生活の基盤は別の仕事であり、ライフワークとして『絵本作家活動をしている』という感覚で、『仕事が絵本作家』であるということが非常に難しいようですから、いわゆる兼業といったところでしょうか。
イラストレーターとの兼業が多いかと思いますが、それは元々仕事としてイラストレーターをされていた方が絵本を描かれた場合が多いでしょう。
あとは出版業界でしょうか。

逆に言うと、イラストレーターの方の自己表現の場として、絵本づくりが利用されている感はあります。絵が描けますし、出版業界に強いですから。

他にどういった人が絵本をつくる（創作であって出版ではない）かというと、まずは学生世代。
こういう創作ができる貴重な時間を持っていますから。たとえば漫画家なんかは、この世代からプロになる人も多いですから、絵本作家もまんざらではない・・・かな？。

それから、子育て世代。
なぜなら子どもがいて絵本と触れる機会が多く、動機も強いですから。過去に社会経験がありながら、現在はあまり社会との接点がない・・・そういった疎外感を補う感覚で、外に向かっていきたい欲求を持っている世代ですから、ちょっと絵が描けたら「絵本をつくってみたい」という対象になりそう。

幼稚園や学校の先生なども多いようです。
やはり子育て世代同様、動機は強いですし、自分の経験・ノウハウを活かしたい気持ちもあるでしょう。

子育てを終えた世代も、同じ意味で多いと思います。
ただ、仕事にしようという意気込みがあるかどうかはわかりませんが。時間もあって子育て経験もあり、人生経験も豊富ですし、それから「生涯に一冊は本が出せたら」という感慨もあるかと思います。

そのほか、漫画家に挫折した人が、絵本に切り替えるとかもあるみたいですね（笑）

職種を選ばずアルバイトやパートなど融通の利く生活をしながら、別に作家活動する方などもいます。私は美術業界のほうの感覚が強いのですが、美術作家などこのパターンは多いです。

単に絵本作家『志望』ということでしたら、それこそ数え切れるものではありません。でも、実際に絵本をちゃんと完成させるまで、なかなかたどり着かないものです。

推測も多いですが、だいたいこんなところかと思います。

【追記】
もしかして質問では、文章を書く人の意味で「作家」と使われていますか？
『絵本のお話を書くこと限定で作家を目指す人は、作家志望全体のなかでどれくらいいるのか？』
ということでしたら、童話だけにこだわる人は多くはないと思います。絵本の需要の少なさから考えて、現実的ではないからです。
なので、いわゆる物書きプロフェッショナルになった上で、いずれ童話も書いていきたいということで目指すのであれば、そういう人はそれなりにいると思います。

そして、兼業は一般的にライターや編集者なんかが多いかと思いますけど、そこは私にはあまりよくわかりません。
雑誌関係の職場にいたとき、新聞記者出身のライターさんが、「僕は小説を書きたいから、修行と思ってライターしてる」とは言っていましたし、やはり記者当時のライターさんにも、そういう人は結構いるんだと聞きました。

いずれにしろ「書ける」という実力を見せる必要があるでしょうから、それを構築していくような仕事や生活をされることが大事になってくるでしょう。信頼を得るために、一定の評価だったり人脈を得ておく必要もあるかと思いますから、やはりライター業だったり詩作ができるなど、絵本を書くことに限らない幅広い力を身につけておかないと、絵も文章もつくる絵本作家には太刀打ちできないと思われます。