利益率が高いから。 福音館書店の社員の平均年収は一般に、1200万円といわれている。 60代過ぎの退職の日までもらえるのだから、ほとんど奇跡的な企業。 ちなみに60歳社員のボーナスは2回合計で500万円近くになる。 年収が高いということは、当然、福音館書店がそれ相応の利益を生み出しているということ。 福音館は草創期に、月刊誌販売を買い切り制度にしたことで大きな購買層を得た。 ここに飛躍の最たるポイント。 起源に西洋人を持つからか、1950年代から欧米流のこの流通方法を採用。 それは非常に画期的。 買い切りとは出版社が書店に自社の本を売る時に、文字通り買い取らせるやり方のこと。 書店はバーゲンセールもできて、売り上げUPにもつながる。 ベースにあるのは買い切りの流通制度と共に、ロングセラーの名作絵本を数多くストックしていること。 こども産業というのは手堅い。 特に福音館の名作絵本のように、文化的に権威づけられ、社会のお墨付きをもらった事業は、橋や高速道路などの公共インフラなみの安定収入源になる。 少子化時代でも子どもは次々に生まれる。 子どもが年長になって絵本に飽きても下からまた子どもがでてくる。 いわば過去の権威をリサイクルする惰性経営でも、充分に収益を生み出せる。 福音館の流通先の半分は、病院、保育所、図書館といったいつまでもなくならない社会インフラの基盤だと言われている。 今後、紙の本がタブレット、ホログラムと移行しても根っこの版権は同社にあるので、大きなリスクはないだろう。 最も大きな特徴は、従業員に対する収益の還元率。 確かな数字は明らかにされていないが、企業利益の大半が働く社員たちにくまなく分配されているらしい。 その元には、書店の起源となったキリスト教の倫理観、つまり公平性があるという。
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