解決済み
行政書士の資格を取ろうと思っている40代半ばの女性です。 全く関係のない大学卒業しており、行政書士関連のこと、さっぱり分からない状態です。行政書士の方にお聞きしたいのですが、資格を取ったからってすぐに仕事はできるようなものなんでしょうか? 例えば求人情報での行政書士はよく募集しているとか、いずれは開業したいのですが、そんな簡単ではない? 今は別の事業をすでにしており、法人を持っていますが。。 資格を取るのも大変だと思いますし、頑張って取ったのに仕事に結びつかなかったとなるのは嫌なので、細かいことでもいいので教えていただけるとありがたいです。
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行政書士の資格なら私も持っていますが、別に行政書士の資格を取ったからと言って、すぐに行政書士としての仕事が出来るようにはなりません。 行政書士試験は、昔から試験内容と実務の内容が著しく乖離していることで有名な試験であり、しかも行政書士が法律上行うことの出来る業務は、すべて弁護士でも行うことができるため、行政書士業界は弁護士増員の影響を強く受けており、以前は行政書士として生計を立てられていた人でも、弁護士に仕事を奪われる例は少なくないようです。 そのため、行政書士の資格を持っている人の中で、行政書士として独立開業し、自分が食べていけるほどの収入を得られている人はむしろ珍しいくらいなのですが、そうした行政書士は、自分の得意分野について業法や許認可の実務等に関する経験を蓄積し、一種の経営コンサルタントのような役割を果たしているという例が多いようです。 そして、行政書士試験については、資格講座を開いている塾や予備校による悪質な資格ビジネスが横行していることでも有名であり、実際には行政書士試験に合格しても、行政書士として食べていける人などほとんどいないのに、あたかも行政書士が魅力的で将来性の高い資格であるかのような宣伝を行って講座の受講者を集めていることから、私が行政書士試験の受験願書を取りに行ったところ、そうした行政書士試験を利用した悪質な資格ビジネスに気をつけるようにという趣旨のビラが、受験願書に併せて配布されていました。 また、行政書士試験に合格しても、どうすれば独立開業できるのか分からないという人が多くなると、そうした塾や予備校は、数少ない独立開業の成功者を講師として招き、行政書士試験合格者向けの「独立開業講座」なるものを開講し、多くの受講生を集めています。 これは行政書士試験に限った話ではありませんが、士業の世界では自らが士業を行うことで生計を立てるのでは無く、試験合格者に対しどうすれば士業で成功できるのか、もっともらしい授業を行うことによって生計を立てている人のことを俗に「ヒヨコ食い」と呼びます。数少ない成功者である行政書士の中には、そうした「ヒヨコ食い」によって生計を立てている人もいるようです。 現状では、行政書士の資格を取る意味がある人は、既に司法書士として独立開業し生計を立てている人(不動産の権利移転登記にあたり、農地法に基づく転用許可の申請が必要となる場合があり、そうした申請手続きを代行するには、司法書士では無く行政書士の資格が必要となるため)か、または様々な場面で行政の許認可が必要な特定の業種について、業法や実務に関する専門的な知識を既に相当程度蓄積しており、行政書士の資格を取得することによって、自分の得意な業種について経営コンサルタント的な立場の仕事が出来る見通しを立てている人くらいであり、それ以外の人が苦労して行政書士試験に合格したとしても、何の役にも立ちません。 なお、行政書士となるためには、試験に合格した後、各都道府県の行政書士会に登録をする必要があり、例えば東京都行政書士会に登録しようとする場合、登録に必要な費用が登録免許税3万円、入会金20万円、登録手数料2万5千円、合計25万5千円かかる上に、登録を維持するには会費が月6千円、政治連盟会費が月千円かかります。登録費用が高すぎるので、行政書士試験に合格しても、行政書士として登録しない人は多いですし、登録しても経済的に割に合わないことに気付き、1年前後くらいで自主的に登録を抹消してしまう人も多いようです。行政書士試験に合格しても、登録しなければただの人です。 これは、行政書士に限らず、社労士とか宅建士とか、資格業界で知名度のあるほとんどの資格について言えることですが、これらの資格はいずれも、せっかく頑張って取ったのに、仕事に結びつかないことに気付いて嫌な思いをするために存在するような資格なので、そのような思いをしたく無いのであれば、手を出さない方が無難かと思われます。
なるほど:2
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