将来、どの様な目標を持っいるかによると思います。 大学の4年間では、先人達が体系づけた学問、すでに解っていることを学習するものです。学習する過程で、基礎から考える習慣と基礎から考えられる能力を養うため、専門の教科書に書かれている現象、数式や考え方を常にフォローすることにより、論理的思考力を身につける、文章を読んで理解する能力、レポートなどで文章作成能力を身につけて、学習する方法を学ぶことだと思います。 4年で卒業研究がありますが、院生の手伝いをしたり、論文を読んでまとめるとか、1年間では研究に触れる程度です。 卒業研究で行った研究が直接企業で仕事になることは滅多にないと思います。それでも研究室を選択するときは、将来自分がやりたい職種と関係する研究室を選択した方が良いと思いますし、また、化学分野では理論系と実験系では忙しさがかなり違います。 4年生の1年間では余りレベルの高い研究まで到達しないのが普通です。レベルの高い研究を望む場合は大学院に進学する必要があります。卒業研究では、3年間学んだ知識を駆使して、研究計画の立案、研究内容がその分野ではどのような状況にあるか、関連する参考文献の調査、実験の場合は実験技術の修得、結果のまとめと考察、論文のプレゼンテーションなど行います。将来、仕事を行うときの計画の立案、自分の仕事を文章にして上司に報告するときの報告書作成などに将来役立ちます。説得力のあるプレゼンの技術も価値があると思います。 研究内容が将来の仕事に直接結びつくことが理想的ですが、なかなかそうならないのが普通です。研究室は、5~6名程度になりますので少人数教育ですから、教える側からすると講義より教育効果は上がります。研究成果も大切ですが、また、卒業研究の内容ばかりでなく、先生や大学院生を人生の先輩として付き合うことも大事です。そのためには、研究室に1時間でも多く顔を出し先生や先輩と接することが大事です。今までの講義の印象で、研究室担当の先生が自分との相性が合うかどうかチェックすることは大切です。3年次に研究室を訪問して、大学院生や4年生に様子を聞くのも一つの方法です。就職の斡旋をする方が学科長か研究室の教員かによってかなり状況は変わってくると思います。研究室の教員ですと、同じ分野の企業との知り合いが多くなると思います。 博士課程前期は2年で、1年目は講義を受けて単位(大学により異なるが、講義10科目、20単位程度、その他、演習など10単位、計30単位)を取ります。理系の場合、実績を上げている研究室では研究方針がありますので、テーマは与えられる場合が多く、テーマが決まれば、関係する和文と英文の論文を大量に読んで自分のテーマの意義や内容を理解します。また、理論系の場合、必要に応じてレベルの高い数学や物理、プログラミングなど勉強することになり、実験では初歩的な技術、高度な技術など独学か、先輩などから学びます。また、研究の結果、得られたオリジナルな発見や知見を学会で発表しなければなりません。その後、修士論文をまとめて、書いて、提出し学内の審査を受けて合格すれば、課程は修了し、修士の学位が得られます。修了して研究の入り口に立った程度になります。博士前期課程であれば、大卒と大差ありません。後期課程であれば、一生研究したい研究室を選ばないと続きません。この場合は、勉強してある程度研究内容を理解するしかありません。 博士課程後期(3年間)は講義などは実質ありません。研究は常に進歩していますから、論文は常に読むことになります。更に高度な実験の技術が必要になります。査読付き(学会に投稿すると審査があり合格すると発表できます)の論文の発表、国際学会での発表や学会誌に論文の投稿など、必要な論文数など大学や専攻により決まっていますのでそれをクリアーします。博士課程前期よりはかなり厳しい条件です。そして、博士論文をまとめて審査され、認められれば博士の学位がもらえます。博士課程後期を修了して、研究者として独立できるようになったと認められます。 博士課程前期と博士課程後期も研究することに変わりはありませんが、研究レベルが全然異なります。大学院では、自分の研究テーマに関する論文を読むことにより、今まで研究されてきたことを理解し、課題を発見し、更に研究を進めて、他の研究者が得ていない、新しい、オリジナルな発見や知見を得ることです。勿論、社会や学問分野に役立つものでなければなりません。 修士と博士課程では、知識ばかりでなく、研究に関するあらゆる面でかなりの差があります。博士課程を修了して初めて、研究のテーマが変わっても対処できる研究能力、研究に対する本物の姿勢、オリジナリティ創成能力などが身に付いたと言えます。
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