その企業が高卒程度でも獲得可能な技能をみたいのなら、大学名でしょう。その大学に入るための競争力や地頭だけを評価したければそうなります。 でも本当に地頭やその方の教育環境を評価したいならブランド幼稚園やブランド小学校の出身者を優先すべきですね(皮肉です)。 しかし、その企業がその人の専門性を評価するのならば「大学院での専門専攻」です。その場合、大学院ブランドよりも大学院で何を専攻したか、どこの研究室に属していたか、あなたの専門性とその実力が評価されます。 企業は「人材としての必要性」と「一緒に働きたい人材かどうか」で採用選抜します。 ただ、近年のWebエントリーで、1つのポストに100人も応募する状況であれば、選抜の効率化のために1次選抜に「大学ブランド」を使うわけですね。公正な選抜よりも効率的でコストのかからない選抜を行うのは、確かに倫理的ではなくても、企業としてはあたりまえのことです。 しかし、大学院卒対象であれば、その専門性のマッチングで1次選抜が行われますから、応募者をじっくりとみられるわけです。そのとき、大学院ブランドすらもあまり役に立ちません。 もちろん企業によっては「東大大学院卒を雇ったぞ」と威張りたい経営者や人事担当者が居るかもしれませんが、そんな会社に勤めたいですか?。 大学院はあなたが実力をつけることのできる大学院を選ぶべきです。実力ではなく学歴や大学院ブランドに頼るような人材になろうとは思わないように。 そんなブランドは社会に出たら何の役にも立ちません。 老婆心から。 オマケ 大学の価値は、教員の質、設備、学生の質で決まります。しかし、予備校等の示す偏差値による大学ブランドは学生の質だけでしか評価・順列化しませんよね。 先生の質はしっかりと見極めてください。旧帝大(K大工学部)のノーベル賞候補にも挙がっている大教授の前任校が近畿大学だったり、千葉大学だったりします。2014年ノーベル賞の天野先生も現職の前は名城大学ですよね。大学ブランドに関わらずすごい先生がいることがあります。そのような先生を見つけることができれば大ヒットです。 設備は大学によりますが、場合によっては偏差値と逆転していることもあります。電子ジャーナルの発達する前は、私の前任校(岡山大)の学生は、潤沢な論文誌を求めて、山の上の大学(岡山理科大)の図書館へしばしば参っていました。 最近の週刊東洋経済(2018.2.10号)のp38-39に研究力のある国立大学がまとめられています。研究資金の効率性でみると、埼玉大学や山口大学が1位2位です。つまり、同じお金を効率的に運用できるといういみで、そこの学生さんは実力がつくでしょう。 研究室のPIの立場で見れば、研究資金が潤沢なときの学生さんよりも貧乏なときの学生さんの方が「伸びる」ようです。少ないお金を有効に使うために工夫することが,頭を使うことが、その人の成長を促します。お金に研究させると、研究成果は出ても学生に実力がつきません。 また、同じ号のp49にはキャッシュフローからみた優良な私立大学のリストがあります。意外な大学が上位に食い込んでいます。この号のバックナンバーはぜひご覧下さい。 学生の質は偏差値でわかります。周りに引きずられてしまう性質の方だと、質の低い学生の多い大学では伸び悩むかもしれません。しかし、あなたが孤高の道を歩む覚悟があれば、むしろ優秀な先生や設備を独り占めできます。 また、そこで作った人脈が大事だという場合もあります。これもブランド大学の最大のメリットでしょう。しかし、優秀な学生は優秀な学生を選びます。あなたが優秀な学生との間に人脈を作ることができる者かどうかは、あなた次第です。 しかも、理系でものを言うコネは学術集会等に参加し作ったものです。 偏差値信仰や大学ブランド信仰に惑わされないように。 特に大学院へ進学することを考えているのなら、そのような周りの雑音ではなく、自分の信念で判断されることをお勧めします。 老婆心から。
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基準は学部でしょう。たとえば、日大の学部を卒業してから東大の院を修了した人がいたとすれば、その人物は東大出とは評価されないでしょう。どこまで行っても日大でしかありません。
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