解決済み
博多人形作家になる方法について教えて下さい。 私は福岡県生まれの中学二年生女子です。 博多人形を小さい頃に目にしたことがあって、 それ以来、ずっとその人形の姿形を忘れられません。元々、芸術的なものが凄く好きだったので、 将来は、博多人形作家になりたいと思っています。 そこで幾つか教えて頂きたいことがあります。 ・人形師の家系に生まれていなくてもなれるのでしょうか (関係ないとは思いますが、母が画家です) ・どのようにすればなれるのでしょうか (弟子入りする、専門学校に通う、など) ・近代史やクラシック、純文学が好きなのですが、 気合い次第で、腕を上げれば、そのようなものも表現できるでしょうか 纏まりのない文章で申し訳ありません。 宜しければご教示ください。
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少なくとも高校を出てからの話になります。 中学卒で弟子になりたいと人形師に押しかけても、その人形師のおじいさんも困ります というのは、人形自体が今はほとんど売れずに、70歳以上の人形師が次々に引退していく状況にあり、もう生活を成り立たせることは難しく3,40年前から自分の子供は人形師にはしてないぐらいなので、まともな人間性の人形師なら、他人のお子様を使い捨てにして、将来を台無しにさせるリスクは負わせないからです。 自分の子供や他人と仕事をすると年々減りつつある一人分の収入を分割してしまうだけなので、当然自分以外には別の収入を稼いできてもらいたいということになります。 3,40歳程度の人形師は確かに少数いますが、例外なく、大きな家の実家の財産収入で十分すぎるぐらいに食べていけて、好きなことで一生を送れるという、裕福な人ばかりです。(実は博多人形師に限らず、美大芸大に行く人も実はそういう恵まれたひとがとても多いのです) 居酒屋のバイトで食いつなぎながら、安アパートでかつかつの生活を送りながら、昼間は作家宅で弟子勤めをするなどという人は、今の時代は皆無です。 でも、実際は、現役の人形師に弟子として、奉仕を数年しないと、博多人形師として仲間入りができない仕組みにはなっています しかも弟子の間は無給(というか、めったにない仕事がある場合に、その作成を見学させてもらいながら自分の持込の材料で行程を練習していき、できるようになった人形師の本来の行程を少しずつ任せてもらいながら、一通りの行程を学んで行く形になります。これも人形師の方からは手間がかかるだけなのです。それに他人の人手が必要なほど仕事がある工房は、すでに仕事があるときだけ応援を頼める形の、その熟練度が半端ではない近所のパートのおばさんがちゃんといらっしゃるので、いちいち素人を教えるほど暇ではないでしょう) で現実的に、博多人形にかかわらず陶器人形の作家になるには、次の方法があると思います ①美大や芸大の彫刻科に行き造形の基礎を専門で習う 肩書きが欲しい人は卒業し就職をしながらも高名な彫刻家や人形作家に弟子入りし あれやこれやと雑務を手伝いながら、師匠に献身をして、一門の展覧会から 出品を許され、次第に団体(大きいのは日展と工芸会の二つ)の構成員の末端か ら、その立場を高めていくことになります そしてイベントとして、師匠自体は、経費その他で、招くことが難しいが、それな りに素性が確かな作家として個展を開きたいというギャラリー側からの打診を、師匠が受ける場合に、そこそこ肩書きをもってきた自分の弟子を代わりにということで、初めてデビューとなります。 そして、そこで好評を得ることに成功していくと、そろそろ師匠が、独立して 一人で仕事を受ける、つまり独立を許すことになるのですね。 でもまったく肩書きなどに頼らず、休日に、自らが魅力ある人形を作り、売りに売って手ごたえを感じれば、教室を主宰し、一門を作って、一匹狼の著名な作家にのし上がることも可能です。実際レースドールの作家は皆こんな感じですし、、 ②別に美術系にすすまなくても、社会人になって生活の糧をえてから、まずは人形教室を主催している博多人形師に所定の曜日、生徒として通い、 それと平行して、月に数回ある組合の養成講座に所定回参加して、出品資格を得て年に1回の与一賞という審査会に参加する つまり審査会に作品を出すということは単に趣味ではなく、それに恥ずかしくない1体を作成に本腰をいれるということであり 選定や姿勢、着色すべてにわたって、その教室の人形師からの指導を受けることになるわけです。人形師としても当然指導者としての恥をかくわけにはいけないので、真剣かつ厳しめに指導します それで審査会で毎回入賞し、センスがあると他の人形師うちでも目にとまるようになると、パートのおばさんの引退などの欠員が生じたときに、教室の人形師を通して弟子としてくるかどうかの打診がかかります。 でも本職があって、週末しか工房に出向くことができない人なら、いくら有望な 腕があっても、工房で作業が行われる時間帯の戦力にならないので、弟子としては 採用されにくいでしょう。 工房が開いている時間に習いという名目の実質の労働を提供できて、数年してやっと人形師として登録できることになります。 補足1) 遊んで暮らせる人でない人から博多人形師になることができた人は、皆ちゃんと社会人になってから②の方法で人形師として登録しても本業の仕事との兼業でしょうね。 それに、やる気イコール、人形作りにセンスがあるということではないので、 まずは中高の美術の時間に秀でることができるかどうか、それをまずは目標にしてみてください ただ中高生の間、皆に天才だと褒め称えられる存在でも美大の有名な大学に入るのは、早くから美術教室に通って、入試を突破しないとだめですし、そこそこの美大に入れても、自分の腕がなにも特別でないことに気づかされるのもその世界です それに比べると②の就職してからの博多人形、教室通いは敷居は低いですが、長年通っている趣味のおじさんの方が、魅力ある人形をとてもうまく作っていたりするのを目にするかもしれません。 それと、芸大美大では、権威主義階級組織にさいなまれ、博多人形師では、その伝統工芸の担い手としてのイメージとは、逆の人格の悪さに幻滅することも「多々」あるでしょう。 補足2) あと、はかた伝統工芸館のホームページで、イベントレポートのところをごらんになってください 与一賞という審査会で入賞した(実際には弟子というよりは)主に教室に習いに通う段階の人の作品がありますが、非常に面白い題材のもの(現代ものもあります)があります。 (現在、一般に売られている人形は鋳型に溶かした粘土をいれて作るので、直立で着物のそでが胴体につながっていて離れず、着物の形も幾何学的で本物ぽくなく、また着物はしわをあまり表現ができないので、質感もとぼしい感じにならざるを得ないので、値段の割りに満足感が低いものになっていますが)さすがに審査会のものは、教室通いの人のものであっても、やはり競争なので手が込んでおり、はっきり言って現役人形師のものより魅力的でおもしろいです。(笑)
なるほど:2
博多人形作家協会や人形工房にまず問い合わせたら良いと思いますよ
検索したら見学や絵付け体験ができる工房もあるようですから、行って聞いてみるのもいいかもですね。
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