高校で教師をやっている方、やっていた方に質問です！

Question

高校で教師をやっている方、やっていた方に質問です！私はある学校の先生に憧れていて、教師という仕事が素敵だなと思うようになりました。

その「憧れ」というのは、恋愛感情・若いのに立派な先生への人としての尊敬、どちらもあります。
こんな理由で教師になっていいのかな、と少し思ってしまいます…

学校の先生の魅力、大変さなど、実際に現場で働いている方のお話を聞きたいです。

宜しくお願いします！

Answer 1

現在、関東地方にある公立高校の地理歴史科の教員をしております。
（この時間に回答できるのは、有給をもらってお休みだから・・・。）
教員になる理由なんて、なんでもいいんです。しっかりと職務を全うでき、生徒に対して愛情をたっぷりと注げば。
（ただ、質問者様の理由だと教員になる云々よりも、教員になったあとのほうが・・・って思いもありますが、それは努力次第ですしスルーしときます）

大学での教員免許を取るための授業（教職科目）では、「考えさせる授業を！」「生徒が主体的に活動できる授業を！」と言われ続けて、そんな授業を目指していました。
しかしながら、初めての赴任先は偏差値が高い学校で、いわゆる進学校でした。
私は、偏差値の優劣は関係なく、生徒が考える授業をしたい・・・と思っていましたが、やはり学校の方針としては「高レベルな大学に受かるための授業をしろ」ということ・・・。（淡々と教科書を消化して、いい大学に進めるような授業をしろ、と言われたのです）
私が「教えたい」、「こんなことを身につけさせたい」ような授業はできませんでした。上司の命令は守らなくてはならないのが地方公務員法で定められていますし、ほぼ全員の教員が忠実にそんな授業をしていました。
現在は、3校目ですが、生徒が考える授業をさせてもらえて満足しています。
また、今までいじめなどの問題行動はない学校ですから、本当の大変さは私はまだ経験していないのかもしれません。

さて、教員の大変なところといえば、ほとんどです。教員の仕事全般が大変で、嫌なものです。教員の仕事は、９９％嫌なところばっかりです。（質問者様が想像しやすいのは、会議、研修、テスト作成・採点、成績処理、部活動あたりでしょうか？時間がなさすぎるし、量も膨大で嫌になります。）
だけれども、教員をやっててよかった、いいところが１％あります。
それが、生徒が「授業わかったよ！」とか「できるようになった！」っていう生徒の成長を間近で見れるということです。「4月はできなかったのに、今はできるようになってる…」なんて小さなことでも、ものすごくうれしいです。

質問者様は、生徒の目からみて、その先生を好きになられたのかと思いますが、生徒目線の先生と、教員目線の先生では全然違います。
先ほど少し述べましたが、学校は組織です。教員は組織を動かすための歯車です。「体育会系の滅茶苦茶厳しい先生」「生徒みんなに好かれている先生」などと、生徒目線では考えるかもしれませんが、そんな先生も生徒の目線が外れる職員室で、組織の一員として日々がんばっています。繰り返しますが、教員は事務処理能力、組織の一員となっていくことが最重要です。

また、質問者様がもし私立の学校を希望していたとしたら、教科科目によっては募集されない可能性がありますし、何より私立は退職者が少ない理由で募集人数も少ない（年によっては募集無しもありうる）ので、憧れの先生とは一緒に仕事ができないかもしれません。また、人事異動がない場合がほとんどですから、マンネリ化してしまい、教職への情熱を失ってしまうかもしれません。
現在高校生でしょうか・・・？もし、大学で教職の勉強をしていけばわかると思いますが、私立学校は「企業」ですから倒産する可能性だってありますから、そういうリスクも考えましょう。
憧れの人と一緒に仕事するのであれば、教員である必要性はありません。事務職員だってかまわないです、スクールカウンセラーでもかまわないです、スクールソーシャルワーカーでもかまわないです。
「なんで教員になりたいのか？」と自分に問うてみたとき、生徒に対してどんな教育をしたいのか、生徒を社会にどんな風に送り出したいのか、ということを考えられるようになればいいと思います（いっぱい考えてください、私は教員になってからも考え続けています）。
もしも、まだ高校生ならばたっぷり時間がありますから、たくさん本を読んで、たくさん遊んで、たくさん勉強して、将来の可能性を広げてください。決して無駄にはなりませんから。

もし、ほかに質問があれば遠慮なくしてください。夢の実現を応援していますよ。