ミスター高圧ガス様、ご教授願います。私は、都市ガスとLPGを両方扱う会社に勤務しており、約20年都市ガスを専属でやってま…

Question

ミスター高圧ガス様、ご教授願います。私は、都市ガスとLPGを両方扱う会社に勤務しており、約20年都市ガスを専属でやってまいりました。が、この度LPG事業への移動となり、あまりの法令に縛りに戸惑っている毎日です。はっきり言って全く分かりませんし何がわからないのかもうまく言えないくらいです。

先日の会話です。
A氏「今度の現場さ、ＬＰを直送しようと思ってる。そのほうがコスト安いし。」
私 「そうなん、安くなるならいいわな。なんか変わるの？」
Ａ氏「カプラーが要る。」
私 「？？.....あぁ、そうやな」

てな具合です。

カプラーってバルク車からのホースをつなぐ所の事かと思いますが、

①なぜ工業用になるとカプラーが要るのか？必ず必要なのか？
②その他に法的な規制はないのか？この物件はゴルフ場です。現在は民生用バルクとして980kgがありますが、20年の更新に合わせて、民生用⇒工業用にするらしいです。火気との離隔であったり、障壁であったり、消防などに届け出が必要なのか.....等々。

高校卒業後、ガス屋は22年ですがLPは新入社員レベルです。ミスター高圧ガス様に質問などできるレベルにないのは分かっていますが、40歳になると本当に基本的な事も聞けず。

ミスター高圧ガス様、上記の質問お願いします。それから、「お前はまずこれから勉強しろ」的な、例えば本などありましたらご教授下さい。

液石設備士、販二、高圧ガス丙種などは持っています。が、法令などはその場だけで忘れてしまいました。

Answer 1

お疲れ様です。ミスター高圧ガスと申します。

文章が長いですが、質問の要点は以下の2つでしょうか？
Ｑ１：なぜ工業用になるとカプラーが要るのか？必ず必要なのか？
Ａ１：ＬＰガスを供給する側のローリとの接続ですので、相手方のローリの仕様によって決まります。工業用であるか否かで決まるわけではありません。

Ｑ２：その他に法的な規制はないのか？この物件はゴルフ場です。現在は民生用バルクとして980kgがありますが、20年の更新に合わせて、民生用⇒工業用にするらしいです。火気との離隔であったり、障壁であったり、消防などに届け出が必要なのか.....等々。
Ａ２：質問が漠然としているので、回答しかねます。民生用、工業用というのは俗称で、いわゆる民生用というのは、液化石油ガス法の適用を受けるという意味です。今回は、液化石油ガス法の適用を受けないようにされるようですが、ゴルフ場だから液化石油ガス法の適用を受けないということではありません。
液化石油ガス法の第1条の定義をまず読んでください。そこには「 この法律は、一般消費者等に対する液化石油ガスの販売、液化石油ガス器具等の製造及び販売等を規制することにより･･･」とあり、一般消費者等に対してＬＰガスを販売する場合に、液化石油ガス法の適用を受けることが書かれています。
「一般消費者等」については、液化石油ガス法第2条第2項に「この法律において「一般消費者等」とは、液化石油ガスを燃料（中略）として生活の用に供する一般消費者及び液化石油ガスの消費の態様が一般消費者が燃料として生活の用に供する場合に類似している者であつて政令で定めるものをいう。」とあり、ゴルフ場は一般消費者ではありませんが、「類似している者で政令で定めるもの」に該当すれば、液化石油ガス法の適用を受けます。

液化石油ガス法施行令第2条に「法第２条第２項の液化石油ガスの消費の態様が一般消費者が燃料として生活の用に供する場合に類似している者であつて政令で定めるものは、次に掲げる者（中略）とする。 」とあり、
①液化石油ガスを暖房若しくは冷房又は飲食物の調理（船舶その他経済産業省令で定める施設内におけるものを除く。）のための燃料として業務の用に供する者
②液化石油ガスを蒸気の発生又は水温の上昇のための燃料としてサービス業の用に供する者（前号に掲げる者を除く。）
のいずれかに該当すれば、相変わらず液化石油ガス法の適用を受けます。そうでなければ、高圧ガス保安法の適用を受けることになります。

Ｑ３：それから、「お前はまずこれから勉強しろ」的な、例えば本などありましたらご教授下さい。
Ａ３：マンガ液化石油ガス法でしょうか。千里の道も一歩から。これだけというのはありません。目の前のことを一つずつキチンと調べて、仕事をしてください。わからない場合は、わからないまま済ませずに、調べたり、調べた上で知っている人に尋ねることです。ゼロから聞いてはいけません。
http://www.stms.co.jp/pdf/manga.pdf