キャリアは艦長になれません。なぜなら、自衛官は警察官と違い、キャリアつまり国家公務員の上級職/Ⅰ種/総合職試験採用者から任官することが一切ないからです。自衛官の採用は、通常の国家公務員採用とは完全に別立てです。 艦長になれるのは、海上自衛官のうち一般幹部候補生採用者。防衛大学校・一般大学の卒業者を対象とする、いわば自衛隊バージョンの総合職試験合格者です。 ただし、彼らは隊内外を問わず「キャリア」とは呼ばれません。一般幹部候補生の過半数は二佐止まりですが、文官であるキャリアはほぼ全員が指定職(概ね将補以上の自衛官のポスト相当)まで昇進するので、採用試験の格が違いすぎるからです。 なお、二士か三士(中卒の自衛隊生徒/制度廃止済)で入隊し、もともと学卒者か通信教育等で学卒資格を得るかして、在職のまま一般幹部候補生に合格するコースはあります。この途で護衛艦長になった人も複数います。ただ、これは外部向け試験を若いうちに在職のまま受けるものです。勤務評定や昇進試験で積み上げる「叩き上げ」のニュアンスはありません。 さて、先の回答にあるように、昔は二士から部内の試験・選考で叩き上げて護衛艦長になった人もいました。ただ、それは「ちくご」型までのDE(比較的小型の護衛艦)では、艦長が三佐職だった時代です。叩き上げの特に優秀な人は、三佐には定年数年前に昇任できるので、三佐職の艦長に就く時間的余裕がありました。 しかし、近年は護衛艦長は二佐職か一佐職です。叩き上げでの二佐は、極少の人が定年間近で昇任できるだけですから、二佐職の艦長に就くには残り時間が足りないのです。
1人が参考になると回答しました
< 質問に関する求人 >
求人の検索結果を見る
< 質問に関する求人 >
求人の検索結果を見る
< いつもと違うしごとも見てみませんか? >
求人の検索結果を見る