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森林官(フォレスター)とはどんな仕事をしていますか?たとえば管理などを計画するのですか?それとも現場で実践するのでしょう…

森林官(フォレスター)とはどんな仕事をしていますか?たとえば管理などを計画するのですか?それとも現場で実践するのでしょうか? 将来は森林管理局の森林官になりたいと考えています。そこでフォレスターになるためには大学でどんなことを学ぶ必要がありますか?あるいはこのことについてよく学んでおいた方がいいとかありますか?(大学は森林関係の学科に進みます) また、なるためには資格は必要でしょうか? 森林管理士という資格を見つけたのですがこれは関係ないんですか?

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知恵袋ユーザーさん

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    森林官をしております。知名度の低い職種ですが、興味を持ってくださること、嬉しく思います。 さて、森林官の仕事ですが、実際に毎日チェンソーで伐採したり重機を運転したり、といったことはありません。 そのような国有林の管理経営作業は業者さんにお願いするのですが、その業者の指導監督を行います。 たとえば、自分の管轄区域(担当区といいます)内に1000haの国有林があるとしましょう。 その1000haのうち、向こう5年間で手入れが必要なところはどこか、といった計画書があるのですが、その計画書に載っている区域が本当に手入れが必要か、あるいは手入れが必要なのに載っていない区域はないか、といったことを山を歩いて確認し、計画書をより精度の高いものにすると同時に、具体的に来年手入れすれば良いのはどこかといった計画を作成します。 その際、5年間で100haの手入れが必要であれば、出来るだけ毎年20haずつ手入れするように計画します。 計画が出来れば、具体的に何ヶ月で幾らの金額で業者さんにお願いするかを決定するために詳細な調査(その区域の木を何割切ればよいか、具体的にどのような木を切れば良いか、そこで作業する難易度はどうか、など)を行い、業者が決まれば契約書どおりに作業が進行しているか随時確認を行います。 また、国有林に異状がないかパトロールするのも森林官の重要な職務です。具体的には、台風や大雨などの荒天のあとに、山が荒れていないか、林道が壊れていないか(ツルハシやクワで直せる程度の異状は自分で直します)といったことを確認したり、常日頃不法投棄や不法占拠、密伐採などがないかを見て回ったり、松枯れやナラ枯れといった森林に大きなダメージを与える病虫害が発生していないか確認したり、貸付契約を結んだり使用を許可したりした国有林がちゃんと契約書・許可書の条項を守っているか確認したりします。国有林で山火事が発生したら、消防と連携して消火も行います。 そのほか、森林事務所駐在官として入林希望者や貸付希望者への初期対応、自治体との連絡調整、森林教室などのイベント講師、森林管理署長代理としての行事出席(もちろん、重要行事には署長や署次長などが出席します)などもしております。 このように多岐にわたる業務ですが、個人的な経験から言えば大学の間に測量や読図の技術を身につけたり(私は大学でほとんど測量を勉強しなかったため、苦労しております。登山が好きなので読図は採用当初から出来ましたが・・・)、地下足袋で歩くのになれておいたり、鉈や鎌、鋸といった基本的な道具の使用と手入れが出来るようになっておいたりするといいと思います。勿論動植物の知識や林業全般の知識も重要です。また、クマやシカ、イノシシ、ノウサギといった主な獣の生態や痕跡が分かるとなおよいと思います。基礎的な知識と現場を歩く体力さえあればあとの知識は仕事をしているうちに身についてくる、という考えもありますが。 森林官は林野庁職員の役職ですので、なるためには国家公務員試験を受けて林野庁(森林管理局)職員になる必要があります。それ以外の資格は特に必須ではないですが、職員には自己研鑽や趣味も兼ねて狩猟免許や森林インストラクター資格を取得する人もいます。 また、森林管理士資格は森林官とは関係ない資格です。寡聞にしてどのような資格なのかという詳細は存じ上げませんが、少なくとも林業の世界ではあまりメジャーではない資格ですね(だから質の低い資格だ、と言っているわけではありませんので注意)。 (一社)日本森林技術協会の「林業技士」(規制緩和で民間資格となりましたが、元々公的資格です)や(財)日本緑化センターの「樹木医」(同じく元公的資格の民間資格)、技術士法に基づく「技術士(森林部門)」(こちらは国家資格)あたりが公共工事等で一般的に評価されていたり、森林組合や業者の方々が保有していることが多かったりする資格です。 余談ですが、都道府県職員対象に実施される林業普及指導員資格試験のうち地域森林総合監理部門に合格した森林総合監理士の愛称もフォレスターといいます。こちらは総合的な森林管理計画コンサルティングや林業経営支援を行う人材育成を目的として始まった新しい資格で、林野庁職員も今後実務経験に応じてそれが出来る人材を育成しようとしています。私も森林総合監理士を補佐する人材の育成研修に志願し、受講しています。 長々と書きましたが、学生時代は貴重な時間です。沢山勉強して沢山遊んで様々な森林(人工林、天然林とも)を訪ねて、「自分はこういった森づくりがしたい!」という熱意を胸に林野庁を目指してください。お待ちしております。

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