不動産鑑定士が公的評価の受注を得るには？

Question

不動産鑑定士が公的評価の受注を得るには？すいません。どなた様か教えて下さい。

試験に合格し、実務修習を済ませて不動産鑑定士として登録した後、国土交通省や都道府県（特に東京都）から地価公示などの公的評価の受注を得るには、確かその後で２、３年の実務上の経験がないといけないといったような条件があったようにうろ覚えしていますが、実際にはどうでしょうか？ 登録して、実務上の経験無しですぐにもらえるような公的評価の仕事は国土交通省や都道府県（特に東京都）でありますか？

勉強不足ですが、インターネットで調べ直しても見つけられなかったので宜しくお願いします。

Answer 1

下記URLをご参照下さい。

http://www.mlit.go.jp/tochimizushigen/tochimizushigen_fr4_000017.html

新規応募の要件は主に、

・不動産鑑定士登録後3年（起算点は登録年の4月15日が最終ですので、手続きが遅くなり、仮に4月16日登録となると、登録年の経験は一切考慮されませんのでご注意下さい。）

・年間5件以上の鑑定評価を3年継続

です。

私も来年やっと申請資格を得ます。
私の場合、不動産鑑定士登録つまり起算点が4月下旬だったため、登録年の実務経験はノーカウントです。
手続きは早めにした方がいいです。

身分証明書等の書類は、修了考査合格発表日前に準備する必要があると思います。
私の場合、身分証明書取得が遠隔地の役所であったため、遣り取りで時間がかかり、登録に間に合いませんでした。
3月25日前後が修了考査合格発表日ですので、合格発表日当日に郵送手続きを取るくらいでないと、間に合わない可能性があります。

なお、地価公示評価員でなくても、公的評価の仕事が出来る可能性はあります。
基準は行政により異なりますので、何とも言えませんが、私の市では、市以外の公的評価の実績を求められました。
民間評価の経験値は、公的評価の受命判断として、殆ど効力がありません。
また、あくまで不動産鑑定士として署名押印した評価書の実績を問われますので、実務経験がない状況で公的評価の仕事が来る可能性は極めて低いと思います。

新規の不動産鑑定士補は廃止されており、ご質問者も実務修習と記載されておりますので、あくまで新制度すなわち現行制度での回答をさせていただいております。
ご了承の程、宜しくお願い致します。

Answer 2

私自身は、不動産鑑定士ではありませんが、かなり以前、地元の
鑑定士協会とお取引があり、何人かの先生方とお付き合いがあった
ので、その時にお聞きした話として回答いたします。

なお、ご本業の方の回答があれば、そちらを優先してください。

まず、質問の回答ですが、「不動産鑑定士」として正規に登録された
後であれば実務経験は関係がなかったと思います。
事実、開業１年目の新米の先生が公示価格算定を仕事としてました。

不動産鑑定士といえば、公的な仕事と言えば、地価公示や路線価
の鑑定、裁判所の競売物件の鑑定、道路公団の買収地価格算定
などがありますが、これら大規模な鑑定業務については、役所ないし
公団が直接、鑑定事務所へ依頼することはないようです。

都道府県別に、不動産鑑定士協会の支部会が存在しており、その
多くは社団法人格を得て、そこで一括して依頼を受けて、会員の
鑑定事務所へ分配する方法で賄っています。
鑑定士といえども人間ですので、十人十色の鑑定をするわけですが、
公的な地下算定の場合は、ある程度の基準や統制が必要になるので
お役所としても、公式な団体での取りまとめの方が依頼しやすいのです。

これらの考え方は、不動産鑑定士に限らず、士業であれば多かれ
少なかれ行われている方法です。

不動産鑑定士には鑑定士補から正式に鑑定士になるステップとして
３次試験前に実務経験が必要ですが、開業しているほとんどの鑑定士
は、地元に実務経験（補習）を積ませてもらった鑑定事務所があり、
開業後のしばらくは、師匠筋にあたる先生から仕事を分け与えて
もらいながら、その中で築かれていく人脈によって、顧客を開拓する
ことになるのです。
冒頭の新米の先生は、お師匠様の先生のヘルプで仕事を受けて
いたのです。

ですので、独学での取得の場合、全く人脈がないところからスタートを
しなければならないため、顧客開拓で相当苦労することになるようです。
その点では、金融機関や大手不動産業など、サラリーマンとして取得
された方の方が、何かと融通が利くようですね。