ビル清掃業って

Question

ビル清掃業ってそんなに儲かるのですか？
業者として何棟（何フロア？）くらい入れればそんなに儲かりますか？

こんにちは。
いつもとは逆で質問にまわってみました。

Answer 1

広尾の方こんにちはヾ(=^▽^=)ﾉ
ちょうど今年度の決算書も出来上がりましたので、会社名のみ塗りつぶして添付しますね。（編集だから画像ダメですね。できればもう一度質問してくださいな！ボクは知恵袋をいい加減なモノとして扱ってないし、証拠を出して説得力と責任を負いたい主義なんです。）
まず、我々ビルメンテナンスの仕事というのは基本労務のサービス業であり、形の無い仕事と言えます。建設（今はどうかは解りませんが、景気のいい頃は7割が利益！だったようですね。）や製造とは違って、利益自体は決して厚くはありません。しかし、我々の仕事には、この両者にはない強みがあるのです。一つは仕事がほとんど毎月一定額にて平均しているので、年間を見ても先を見込めます。しかも一度仕事を受けると、よっぽどの事が無い限り、半永久的に継続するので、たとえ利益は厚くなくとも安定するんです。また、設備員・清掃員のような人員を受託した建物に常駐させているものが多く、月額いくらでそれを×12カ月で年間いくら、という契約なんです。自分の会社は大小合わせておよそ150棟の建物を管理しています。一番小さなもので、月額8,000円の年額96,000円、一番大きな物で月額3,500,000円の年額42,000,000円と様々です。例えば小さなモノは毎月1回とか2カ月に一回、2～3人で3時間くらいの仕事量でオフィスなどの床を洗浄してワックスを塗ったり、また常駐ならば一日一名を朝7時～11時まででトイレの掃除やらゴミ捨て、外回りの掃き掃除などを行います。月額で350万にもなるような大型の案件は、簡単に言えば清掃・設備・受付員などの常駐者が20名とか常に常駐していて、また常駐時間も長いポジションで10時間近く据え置くわけです。まさに千差万別です。
また、仕事の代金の受け取りですが、労務仕事（人件費が全体の65％～70％）ゆえ、手形・小切手での売掛（受注金額）もなく、30日～55日くらいのサイトにて全て現金による銀行振り込みにて代金を受け取ります。これは非常に強いです。
また、自分の会社は入札などによる官公需が50％、民間が50％です。
官公庁の支払いは絶対に間違いないですし、また、かつて自分は経営内容のよくない民間会社から倒産されて700万ほど踏み倒された苦い経験があるので、民間も非常に慎重に選定しています。
さて、人件費やら外注費、保険料、光熱費やら家賃などの経費を差し引くと大体荒利益で2割ちょっと（８７００万くらい。）残ります。
ウチは今年度実績で約4億2千万です（前期は4億5千近くあったので、3千万ほどの減収。(T_T)やはり時代が厳しいので、サイトを延ばしてとかの話や値下げの話も多く、応じられないモノはことわりましたので。 ）。
この2割ちょっとの荒利益から社長（実質会長で隠居。高齢でもあり、社業にはほとんど携わってないです。）と僕（株式の50％を保有している代表取締役の専務です。）の役員報酬がそれぞれ2500万ずつの計5000万、そして金融機関への運転資金の返済が毎月80万で年間960万、そして従業員の源泉やら社会保険などが月60万の年間約700万、そして会社にも少し利益を発生させるから法人税などの納税（お涙程度です。）、それとこれは預かり金だから別ですが、消費税（請求時に相手に別途請求だからまた別。運転資金にも混ぜてはいるが、キホン別口座にて管理。）も大体年1500万くらい払います。
おおよそ毎月150万近いお金を資金回転の為に浮かせておきます。しかし、税金（消費税）は一括で支払いがあり、一気に数１００万を一度で払うので、資金繰りが追いつかない時は社長と僕が折半で建て替えします。
話がマニアックになって申し訳ありませんが、正直会社をここまでにするに至るのには人には言えない想像を絶するような、壮絶な苦労や辛抱の積み重ねがあってです。
自分で言うのもヘンですが、僕が実質社長であり、この不景気の時代で業績低下やら廃業・倒産をした同業は数え切れず、生き抜いていくだけでも大変で仮に2500万年収があっても大変な激務です。神経はすり減るわ、ストレスで太ることすらできないです。この年収も正直これだけの規模だから可能なんです。僕が一作業員として入社した十数年前は年商も6000万ほどしかなく、商売と呼べるものではなかったです。仕事を取るのだって維持するのだって、頭も使えば神経もすり減って、ホント誰でもができないです。ホントならば僕が4000万で社長が1000万にして欲しいくらいです。しかし、80歳近い昔の人なのに、朝鮮系のボクに会社を全面的に任せてくれて、全面的に信用してくれてますから、色んなことを差し引いても恩を仇で返す真似はできません。
元麻布では僕程度の年収は低所得層でしょう。同業で年商50数億の会社を経営していて、年収が3億6千万！というやり手の社長もいます。でも上を見たらキリがないので、自分の分をわきまえて地に足を付けてやっていくんです。