解決済み
外科医について質問です。 一般外科医になりたいと思います。どんな状況でも命を救える外科医になりたいと思います。 そのためには、脳外科、整形外科、心臓外科の各科の緊急手術ができるようになりたいです。 日本の医療界には専門外の手術ができる外科医は何人いるのでしょうか?
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まず、各分野、一人で緊急手術をこなせるようになるまでになるまで10~15年はかかります。 それだけかかっても、緊急手術をこなせる位に腕があがらない人も残念ながらいます。 ただ、手術ができない事は恥ではありません。自分なら、何処まで助けられるか。を正確に把握しているのが大事です。 一番、悪い事は。下手な手術を、自分が下手だと理解しないまま、患者さんに行うこと。これは殺人に近い。 なので、専門外の手術は、やりたい、やりたくないではなく「やってはいけない」のです。 何故なら、専門外の手術をすると、専門医よりも成功率が低いので、患者さんに害があるからです。ならば、一番、患者さんにとって良いのは、応急処置をして命を確保して、専門科が来るまで状態を安定させる、もしくは、素早く、搬送する事。 理論上は、心臓外科医と、脳外科医の専門医を取れば、両方の手術をしても、ダブル専門医ですから、大丈夫だと思いますが、その場合でも、最終的には、どちらかの科の手術しかしないと思います。手術の腕は、維持するだけでも大変で、やらないと、どんどん落ちていきますから・・・。 ちなみに、応急処置は、その限りではありません。腹部出血を、とりあえず、出血源を止血するとか。 気胸でドレナージした人は、呼吸器外科ならずともいっぱいいるでしょうし。心タンポナーデで穿刺した人もいるでしょう。救急認定医が、脳出血の人に、脳室ドレナージをすることもあります。 あくまでも、応急処置ですよ。
一般外科医です。といっても私の場合は消化器が専門です。実際のところ、整形、消化器、心臓、脳外科を掛け持ちですることは不可能です。医学生のころは色々夢も膨らむと思いますが、ドラマや漫画の世界を想像しすぎではないでしょうか。まず医局の壁があります。整形や脳外科の医局に属して消化器の手術をすることは無理です。私に言わせれば「整形(脳外科)の先生が何しに来たの?」と相手にされないでしょう。また、手術は一人でするものではないです。チームがありますので、緊急手術が必要な患者が来ても、あちこちの科に一人で手を出すような変わった行動をしている医師(あなた)には声はかからないと思います。 救急部には各科の医局から派遣される医師がいます。あと、これからの医師の世界は専門分野に別れていく傾向にあり、消化器だけでも、食道、胃、肝・胆・膵、大腸、小児グループに別れている病院もあります。30~40年前の世の中であれば可能だったかもしれませんが、私たちは「何でも屋の外科医」は必要としません。「腹腔鏡手術」のスペシャリストや「肝臓」のスペシャリストなど限られた分野の専門医が一番必要とされるのです。
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